そのような疑問にお答えします。
もくじ
iDeCo(確定拠出年金)とは
確定拠出年金とは、自分で運用しながら積み立てる年金制度のことです。
確定拠出年金には、会社が加入する企業型と個人が加入する個人型があり、個人型確定拠出年金と言われるものがiDeCoです。
掛金をあらかじめ用意された金融商品で自ら運用し60歳以降に一時金または年金で受け取ることができます。
iDeCo(確定拠出年金)のメリット
iDeCoのメリットは主に以下の5つです。
1.全額所得控除
2.運用中の利益が非課税
3.受取時も税制優遇を受けられる
4.時間を味方につけ複利の効果を得られる
5.運用コストが低い商品が多い
ひとつずつ解説します。
1.全額所得控除
iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象となります。
つまり掛金に応じて所得税・住民税が節税できます。
例えば、課税所得350万円の方が月額2万円拠出した場合
2万円×12か月=24万円
24万円×所得税率(20%)=¥48,000
24万円×住民税率(10%)=¥24,000
⇒合計で年間¥72,000の節税になります。
2.運用中の利益が非課税
通常の金融商品は利益に対して約20%の税金がかかりますが、iDeCoで運用した場合は一切かかりません。
100万円利益が出た場合、通常は約20万円の税金が引かれるため手取りは80万円ですが、iDeCoで運用した分の利益であれば100万円全額が自分の手取りになります。
3.受取時も税制優遇を受けられる
一時金で受取る場合は「退職所得控除」、年金で受け取る場合は「公的年金等控除」の
対象となるため税制優遇を受けることができます。
4.時間を味方につけ複利の効果を得られる
複利運用は時間が長くなるほどその効果は大きくなります。
長期で運用することが前提となっているiDeCoは複利の恩恵を受ける絶好の制度です。
「複利」について、詳しくは「複利とは何?単利との違いと注意をわかりやすく解説」をご覧ください。
5.運用コストが低い商品が多い
iDeCoは長期投資が前提のため、コストの低いインデックスファンドが多くラインナップされています。
わずかなコストであっても長期の運用では大きな差となるので低コストは大きなメリットです。
インデックスファンドについて、詳しくは「インデックス投資とは?ほったらかし運用で初心者にオススメ!」をご覧ください。
・確定型であれば将来の受取額は元本保証
・いつでも解約可能
(ただし早期の解約は元本割れの可能性が高いです)
・生命保険料控除で年間4万円(住民税は2.8万円)まで所得控除
iDeCo(確定拠出年金)のデメリット
iDeCoは節税メリットなどが大きい分、いくつかの制約(デメリット)もあります。
1.iDeCoで積み立てた資産は60歳まで引き出せない
2.事務手数料がかかる
3.納税額が少ない専業主婦の方などは節税メリットが薄い
4.元本保証タイプの商品ばかり選ぶと逆に元本割れするかも
ひとつずつ解説します。
1.iDeCoで積み立てた資産は60歳まで引き出せない
拠出の一時停止・再開はいつでも可能ですが、拠出したお金は60歳まで引き出すことはできません。
今後のライフイベントで必要なお金を考えながら掛金を設定しましょう。
2.事務手数料がかかる
主に以下の3つのポイントで手数料がかかります。金額は記入機関によって異なります。
加入時
毎月
受取時
3.納税額が少ない専業主婦の方などは節税メリットが薄い
掛金は”所得控除”になるため所得がない方や少ない方は節税メリットが薄くなります。
逆に高所得者は所得税率が高い分、同じ掛金でも節税効果が大きくなります。
4.元本保証タイプの商品ばかり選ぶと逆に元本割れするかも
元本割れを嫌うユーザのために、iDeCoの商品には定期預金や債券などの元本保証型もラインナップされていますが、定期預金や債券の利率は雀の涙です。
元本の額によっては、先に述べた手数料の方が利益より多くなる可能性もあります。
節税効果があるためトータルではプラスになるはずですが、せっかく利益が非課税になるのに株式を組み込まないのはもったいないという見方もあります。
iDeCo(確定拠出年金)に向いてる人・向いてない人
上記のメリット・デメリットを踏まえて、iDeCoに向いてる人と向いてない人を整理しました。
iDeCoに向いてる人
老後資金をタンス預金や普通預金で貯めている人
公的年金に+αがほしい人
一定金額が60歳まで引き出せなくても大丈夫な人
所得税・住民税を少なくしたい人
iDeCoに向いてない人
月々の積立額を拠出する余裕がない人
専業主婦など納税額が少ない人
元本割れは絶対イヤだ!という人
老後よりも今お金を使いたい人
iDeCo(確定拠出年金)にオススメの金融機関は?
iDeCoに限った話ではありませんが、金融機関を選ぶ際は特別な理由がない限りネット型をオススメします。
商品、金利、手数料などあらゆる面でネット型が上回っています。
iDeCoの金融機関選びで特にオススメなのは楽天証券とSBI証券です。
楽天証券
筆者のイチオシは間違いなく楽天証券です。
トップクラスの低コストに加え楽天銀行口座と紐づけることで普通預金金利が0.1%にまで跳ね上がります。
(メガバンクは0.001%)これを利用しない手はありません。
詳しくは「楽天銀行×楽天証券のマネーブリッジで金利もポイントもウハウハ!」をご覧ください。
SBI証券
SBI証券は商品ラインナップのバリエーションがダントツで多いです。
また、楽天証券と同じくトップクラスの低コストです。
SBI証券も住信SBIネット銀行と連携した「ハイブリッド預金」というサービスを行っています。
なお、住信SBIネット銀行は外貨積立機能を使うと円→米ドルの為替手数料が1ドルあたり2銭という安さがとても魅力です。
iDeCoとは別になりますが、住信SBIネット銀行でドル転してSBI証券で米国株を購入する運用もとてもオススメです。
まとめ
所得税・住民税を収めている方で60歳まで貯めたいお金がある方にとってiDeCoはおトク
iDeCoを利用することで複利の効果と節税メリットをダブルで受けられる
おすすめの金融機関は楽天証券かSBI証券