この記事で分かること
- 『お金の大学』の要約・感想レビューが分かる
- 自由に生きるための「5つの力」が分かる
- 人生は時間そのもの -
長寿化が生み出した災厄により、何の戦略も持たずにいると出口の見えない長い労働人生を歩むことになります。
本書が教えてくれるのは、永遠の労働から脱却し自由な時間を取り戻すための具体的戦略です。
もくじ
『お金の大学』の基本情報【YouTubeもオススメ】
まずは『お金の大学』の基本情報について見ていきます。
書名 :本当の自由を手に入れるお金の大学
著者 :両@リベ大学長
出版月:2020/6/19
出版社:朝日新聞出版
定価 :¥1,540 (税込)
著者である両学長のプロフィールはコチラです。
両@リベラルアーツ大学学長。「日本一自由な会社」の社長。高校在学中に起業し、ITビジネスと投資で10代にして年間1億円以上を稼いだが、数々の失敗も経験し、優秀な経営者仲間やモルディブの大富豪から「本当の社会の仕組み」や「人生を豊かに生きる知恵」を学ぶ。以降本業で20年以上稼ぎ続けながら、「自由な人を増やす」という夢を叶えるために家族や友人向けに発信を始めた通称「リベ大」は、節約・税金・投資・副業のリアルガチなお金の教養を軽妙な関西弁でわかりやすく解説する内容で、SNSを中心に熱狂的な支持を得る
-Amazon著者紹介情報より抜粋-
YouTubeも毎日更新されていて、大人気です。
本には収まりきらない有益情報が溢れてますよ。
『お金の大学』の要約まとめ【貯めて稼いで増やして守って使おう】
「お金なくして自由なし!」
これが資本主義のリアルです。
経済的自由を手にするには、ベースとなるのが3つの力を養う必要があります。
- 貯める力・・支出を減らして貯蓄を増やす
- 稼ぐ力 ・・収入UPで蓄財ペースを上げる
- 増やす力・・投資に回して資産運用する
シンプルな話、
- 家計を年間100万円節約する(貯める力)
- 年収を100万円アップさせる(稼ぐ力)
- 浮いた200万円を年利5%で20年運用する(増やす力)
これだけでも40年続けると7,000万円の資産が築けるわけです。(日本で上位8%の資産家)
その①:貯める力【支出を減らして貯蓄を増やす】
両学長は「貯める」を最優先で実行するべきと言います。
なぜなら、成果が出るまで時間がかかる「稼ぐ」「増やす」に比べて、「貯める」は今すぐ成果が出るから。
しかも、やった分だけ誰でも必ず成果が出るので再現性もバツグンです。
なんて声も聞こえてきそうですが、決してチマチマした効率の悪い節約ではありません。
貯める力とは「生活の満足度を下げずに支出を減らす力」です。
そのために大切な考え方は2つ
- 1回の支出よりも「固定費」を見直す
- 金額が大きな支出から見直す
ということで、削るべき「人生の6大固定費」は以下の通り。
人生の6大固定費
- 通信費
- 光熱費
- 保険料
- 家賃(住宅ローン)
- 車
- 税金
この記事では、多くの人がすぐ実践できて効果も出やすい
- 格安SIMにする
- 保険を見直す
- ふるさと納税する
このあたりにフォーカスして解説してみます。
1) スマホは格安SIMにする
特別な理由がないなら格安SIMに変えましょう。
同じくらいの使用量でも大手キャリアに比べて月5,000円くらい節約できます。
利用者が多くなる時間帯は多少の速度低下はありますが5,000円の差を埋めるほどのストレスは感じません。
筆者の通信費
- LINEモバイル(月3GB)¥1,500
- どこよりもWi-Fi(月100GB)¥3,500
なんて言ってると相手の思うツボ。。
仮に違約金が10,000円かかったとしても毎月5,000円浮けば2ヵ月で元が取れますよね。
2) 保険を見直す
保険は、発生確率は低いけど万が一起きたらお金に困る場合に備えるもの。
そう考えると、以下の保険以外は全て不要と言えます。
- 生命保険・・家族が路頭に迷う
- 火災保険・・持ち家が全焼
- 自動車保険・・相手への損害賠償
病気やケガで入院したらどうするの!?という声も聞こえてきそうですが、日本は国民皆保険です。
しかも日本の健康保険は世界最強だと両学長は言います。(特に会社員が入ってる社会保険はヤバいです)
社会保険のメリット
- 医療費は原則3割負担
- 高額療養費制度で上限は月10万ほど
- 保険料は会社と折半
- 扶養家族の保険料はタダ
- 病気やケガでも1年半は保障がある
社会保険でカバーできないリスクがあれば民間保険で補う、というスタンスで十分なのです。
とはいえ、独身者が生命保険に入ったり、自動車保険に車両保険をつけたりといった過剰契約もよくあります。
- 貯蓄は貯蓄
- 保険は保険
- 投資は投資
昔の自分もそうでしたが、多くの人がこの3つをごっちゃにしがち。
3) サラリーマンも節税する
学長は、「サラリーマンも節税の意識を持つ必要がある」と言います。
お金持ちにとって節税は常識なのです。
ふるさと納税
一番のオススメが、ほぼ誰もが手っ取り早くおトクになる「ふるさと納税」です。
「なんか面倒くさそう」という理由だけでやってない人も結構いますが、自己負担2,000円で数千~数万円の返礼品がもらえるので「やらなきゃ損」な制度です。
ポイント
ふるさと納税は金銭的に見ると「節税」にはなりませんが、大抵2,000円以上する返礼品がもらえるので差分が「実質節税」になってる、という考え方です。
副業して事業所得を得る
サイドビジネスなどの副業で得た収入は、「給与所得」ではなく「事業所得」として所得税が計算されます。
事業所得には、給与所得にはない3つの説明メリットがあります。
- 経費が使える
- 青色申告特別控除が使える
- 社会保険料がかからない
例えば、自宅で副業している場合は自宅の家賃(の一部)が経費となるため、その分節税になるわけです。
その②:稼ぐ力【稼ぎを増やして蓄財ペースを上げよう】
稼ぐ力をつけるメリットは3つあります。
- 生活の基盤が安定する
- 選択の自由が増える
- 自分に自信がつく
そして収入は、
- 安定性が高くディフェンスに優れた「給与所得」
- 成長性が高くオフェンスに優れた「事業所得」
この2種類をどちらも高めることで
安定性 × 成長性 × (確定申告による)節税効果
という最強の布陣ができ上がると学長は言います。
稼ぐ力①:給与所得を増やす
年功序列文化の会社にいると、どんなに優秀でも若いうちは収入は増えません。
もはや終身雇用は崩壊しつつあるので、スキルを磨いて転職することをオススメしています。
自分をちゃんと評価してくれる船(会社)に乗り継ぎながら自分なりの目的地を目指す、という考え方です。
ちなみに、出世したり残業を増やして稼ぐといった考えは
- 時間の切り売りが増えるだけで
- 自分の裁量で決めれないので
あまりオススメしていません。
稼ぐ力②:事業所得を増やす
「事業」というと高いハードルに感じるかもですが、不用品販売などの小さな副業から始めればいいと言います。
今は自分の趣味やスキルをお金に換えられる時代です。
SNSで情報発信する
稼ぐ力を鍛える準備としてSNSをやっておくのがオススメです。
SNSが「稼ぐ力」につながる主な理由は以下3つ
- 情報感度が高くなる
- 「伝える力」「発信力」が鍛えられる
- 副業や転職をする上で有利
大事なのは、相手の目線に立つことだと学長は言います。
(自分の食べたラーメンなどを投稿してても意味ないということ。)
自分の経験から「人が喜ぶ」「誰かの役に立つ」をベースに伝えられることを考えましょう。
はじめの一歩が踏み出せたら次は将来性の高い副業へステップアップしましょう。
ですがその前に「フロー型」と「ストック型」の2種類のビジネスを理解しておく必要があります。
どちらかが優れているというわけではありませんが、フロー収入で日銭を稼ぎつつストック収入を育てていくのがオススメです。
その上で、学長がおすすめする副業は以下8つ
- せどり
- プログラミング
- ウェブデザイン
- 動画編集
- ハンドメイド
- アフィリエイトブログ
- YouTube
- デジタルコンテンツ販売
これらのいいところは、すべて在宅で小さく低リスクで始められること。
本書では、8つの副業それぞれの特徴や注意点を詳しく解説してくれているので、「これならできそう」と思えるものがあればぜひ挑戦してみましょう!
逆に、これだけはやめとけーー!という副業も挙げておきますね。
- アルバイト
- ネットワークビジネス
- 副業としての投資
- ノウハウも身につかず未来に単価も上がらない仕事
その③:増やす力【貯蓄を投資に回して資産運用する】
経済的自由は「生活費<資産所得」という状態をつくることです。
そのためには、
- 自分が働いて稼ぐ労働所得だけでなく
- 資産を働かせること(投資)で資産所得を得る
というアプローチも不可欠です。
1) 生活防衛資金を確保する
生活防衛資金とは、病気やケガなどで一時的に収入が途絶えた時のための生活費です。
- 投資用のお金
- 生活防衛資金
この2つは必ず分けておきましょう。
理由は以下の通りです。
- 急なトラブルに対応できる
- お金が貯まりやすい体質になる
- 投資で成功しやすくなる
生活防衛資金の額は、(傷病手当や失業保険のある)会社員なら生活費6ヵ月分がひとつの目安です。
2) 初心者におすすめの投資商品
初心者におすすめの投資はズバリ
つみたてNISA口座で「eMAXSIS Slim 米国株式(S&P500)」を買い続ける
理由は、ざっくり以下の通りです。
- S&P500指数に連動したファンド
- 買付時の手数料が無料(ノーロード)
- 信託報酬(運用コスト)も超低コスト
- つみたてNISAで運用益が非課税
- ドルコスト平均法で平均値を狙える
- 長期運用で複利効果が得られる
初心者向けの商品なんかに興味ないよ!って方は、
- 高配当株投資
- 不動産投資
についても解説しているのでぜひ本書をご覧ください。
その④:資産を「守る力」と「使う力」
「貯める」「稼ぐ」「増やす」である程度の資産が育ってきたら、次に必要になるのは資産を「守る力」と「使う力」です。
1) 貯めた資産を失わないための「守る力」
貯めた資産を減らさない力です。「守る力」がないと、せっかく築いた資産がゴリゴリ減っていきます。
ありがちなのは以下のパターン。
- 詐欺やぼったくりに遭う
- 被災・盗難に遭う
- 浪費する
- インフレで崩れる
個人的に見落としがちだと思うのがインフレへの備えかと。
- 仮に年利1%で運用していても
- 年2%でインフレしていたら
- 実質的な資産価値はマイナスということ
100年以上読み継がれる名著『バビロン大富豪の教え』にも、お金を天敵から堅守せよ!という教えがあります。
-
『バビロン大富豪の教え』を要約しつつ僕が実践してること5選を紹介
2) 人生を豊かにするための「使う力」
経済的自由をひとつのゴールと考えられがちですが、両学長はこうも言っています。
- 自由ゆえの「孤独」
- 自由ゆえの「不安」
- 自由ゆえの「責任」
「自由」というのは、いざ手に入れてみると飼いならすのが難しいそうです。
2ちゃんねる創設者のひろゆきさんも、「人生は壮大な暇つぶし」と語っていました。
-
ひろゆき著『お金の話』の要約【浪費するのやめてもらっていいすか】
良くも悪くも、お金というのはしょせん道具に過ぎないので「使ってナンボ」ということです。
学長は、「使う力」のある人は以下のようなことにお金を使うと言います。
- 寄付・プレゼント
- 自己投資
- 時間を買う
- 豊かな浪費
- 「使う力のない人」が持つ1億円より
- 「使う力のある人」が持つ100万円の方が価値がある
『お金の大学』の感想【ハタチの自分に読ませたい】
感想①:見やすい・読みやすい・分かりやすい
大げさに聞こえるかもしれませんが、ホントに3拍子揃ってます。
僕が思う理由は以下の通りです。
- フルカラーで要点が分かりやすい
- 図表が多く仕組みや特徴を理解しやすい
- 横書きなので数字や英語が見やすい
- ポップなキャラと関西弁がいい意味で軽い
感想②:アクションプラン+理屈が1冊で学べる
「お金の増やし方」を教えてくれる本は沢山ありますが、本書は社会保障や税制度の「仕組み」まで噛み砕いて解説してくれます。
「仕組み」を解説する本というのは読んでいて退屈になりがちですが、退屈さを全く感じさせずに学べるのが本書のスゴイところだと思いました。
お金の増やし方については、山崎元さんの本が分かりやすくてオススメですよ!
-
『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください』要約・感想まとめ【初心者必読】
感想③:自己投資にオススメ
本書ではお金を「使う力」について解説していますが、こういった本にお金を使うことこそが「賢いお金の使い方」だと思える内容です。
株式投資の最適解とも言われるインデックス投資ですら年利5%ほどですが、
- 1,500円の本書を買って
- 年間15,000円でも浮いたら
- 年利は驚異の1,000%
『人生攻略ロードマップ』の著者:迫祐樹さんも、投資は「自己投資」が最優先だと言ってます。
-
『人生攻略ロードマップ』の要約・書評【個で生きる10STEP】
まとめ:人生で今日が一番若い日です
今回は、両学長の著書『お金の大学』の要約・感想レビューをお送りしました。
最後に要点をおさらいして終わりにします。
お金にまつわる5つの力
- 貯める力
⇒格安SIMとふるさと納税しつつ保険を見直そう - 稼ぐ力
⇒転職(給与所得)× 副業(事業所得)のハイブリッド収入 - 増やす力
⇒つみたてNISAで「eMAXSIS Slim 米国株式(S&P500)」 - 守る力
⇒詐欺や盗難だけでなくインフレにも注意 - 使う力
⇒お金はしょせん道具なので使ってナンボ
もしも今、
- 将来に漠然とした不安がある
- 少しでも今より豊かな暮らしがしたい
- もっと自由に生きたい
こんな思いが少しでもあるなら本書の内容をヒントに行動に移してみましょう。
最後に両学長の言葉を引用します。
どんな状況からでも人生は良くしていける。
たった一度の、あなただけの人生で今日が一番若い日です。
悔いのない豊かな人生を生きよう。
人生をより良くしていきたい方はいちど本書を手に取ってみることをオススメします。
今回は以上です。