教養・哲学

『繊細さんの本』の要約・感想【もう我慢は終わり、ラクに生きよう】

『繊細さんの本』の要約・感想【もう我慢は終わり、ラクに生きよう】

 

『繊細さんの本』の要約が知りたい。
繊細さんがラクに生きれるヒントが知りたい。
そんな疑問に答える記事です。

 

この記事で分かること

  • 人間関係をラクにする技術が分かる
  • 繊細さんに共通する「5つの力」が分かる
  • 繊細さんの仕事を助ける3つのキーワードが分かる

 

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それではいってみましょう。

 

 

『繊細さんの本』の基本情報【ラクに生きる技術】

まずは『繊細さんの本』の基本情報について見ていきます。

書名 :「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本
著者 :武田友紀
出版月:2018/7/25
出版社:飛鳥新社
定価 :¥1,324 (税込)

 

著者である武田友紀さんのプロフィールはコチラです。

日本で数少ないHSP専門カウンセラー。自身もHSPである。九州大学工学部機械航空工学科卒。大手メーカーで研究開発に従事後、分析力とHSP気質を活かしてカウンセラーとして独立。全国のHSPから寄せられる相談をもとに、HSPならではの人間関係や幸せに活躍できる仕事の選び方を研究。HSPの心の仕組みを大切にしたカウンセリングとHSP向け適職診断が評判を呼び、日本全国から相談者が訪れている。

-Amazon著者情報より抜粋-

 

アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した「HSP(Highly Sensitive Person)」という概念があります。

敏感でストレスを感じやすいHSPを、著者は親しみを込めて「繊細さん」と呼びます。

 

「鈍感になればいい・・。」

繊細さんへのアドバイスでよく出る話ですが鈍感になるのは難しいのです。

なぜなら繊細であることは生まれ持った気質だから。

身長を縮めるのが無理なのと一緒です。

 

本書は繊細でストレスを感じやすい人が、その感性を大切にしたままラクに生きる方法を書いた本です。

その方法は「技術」なので、練習すれば誰でもできるし上達すると著者は述べています。

 

 

『繊細さんの本』の要約【もう疲れすぎない】

それでは、『繊細さんの本』の内容を3つのパートに分けて要約していきます。

  1. 人間関係をラクにする技術
  2. 繊細さんに共通する「5つの力」
  3. 繊細さんの仕事を助ける3つのキーワード

順番に見ていきましょう。

 

要約①:人間関係をラクにする技術

あらゆることを敏感に感じとる繊細さんは、人間関係でストレスを抱えがち。

そんな繊細さんが、少しでもラクに生きれる技術を紹介します。

 

1) 繊細さんの”当たり前”が非繊細さんにはない

繊細さんと非繊細さんの違いは、繊細さんの想像をはるかに超えています。

自分が当たり前に持つ感覚が相手には全くなかったりするのです

配慮が足りない人にモヤモヤしてしまう繊細さんは多くいますが、相手の気持ちを察して自然に配慮ができるのは繊細さんの持つ高度な気質。

そもそも配慮が苦手なだけで、はっきりお願いすればやってくれる人もたくさんいます。

「実はいい人じゃん!」となることも多いのです。

 

2) 自分を出すほどラクになる

人間関係の基本構造は、「”表に出してる自分”に会う人が集まってくる」ということ。

自分の本心を抑えて相手を優先していると、”優先してもらうのが好きな人たち”が寄ってきます。

自分を抑えて「殻」をかぶってると、その「殻」が好きな人しか集まってきません。

逆に、素の自分を出せばそれに合う人が集まり、殻が好きだった人は離れていくということ

  • 好きなものは好き
  • 嫌いなものは嫌い
良好な人間関係をつくるには、苦手な相手をちゃんと嫌って遠ざけるのも必要なのです。

 

3) 相手と境界線を引く

人といるとエネルギーを消耗して疲れるという繊細さんは大勢います。

言語以外の情報も細かにキャッチできる繊細さんは、刺激過多にならないよう相手と境界線を引くのが効果的です。

オススメは「イメージを使う方法」「モノに助けてもらう方法」です。

  • イメージを使う方法
    →テレビ画面の向こうの人が話してる、とイメージする
    →相手との間に透明な壁をイメージする
  • モノに助けてもらう方法
    →ペンやグラスなど相手との間にモノを置く
    →相手からできるだけ体を離す

 

要約②:繊細さんに共通する「5つの力」

繊細さんには共通する5つの力があります。

繊細さんが持つ5つの力

  • 感じる力
  • 考える力
  • 味わう力
  • 良心の力
  • 直観の力

順番に見ていきましょう。

 

1) 感じる力

  • 相手の話を深く受け取る
  • 他の人が気づかないリスクを察知する
  • 日常の小さな幸せをキャッチする

などなど、繊細さんは聞き上手が多いのも特徴です。

話し手からすると、受け止めてもらえる感じがして安心して話せるのです。

 

2) 考える力

  • 当たり前に疑問を持ち改善する
  • 興味を持つととことんハマる

といった感じで、「なんでこうなってるんだろう」と想像力を膨らませるのが得意です。

プライベートではちょっとマニアックな一面も持ちつつ、その世界をとことん楽しむことができます

 

3) 味わう力

  • 自然の美しさ
  • 人の暖かさ

日常のちょっとした「いいもの」を深く味わうのも繊細さんの得意技です。

また、味わったものを出力する力も長けており、作家やアーティストなどには繊細さんが多いそうです。

 

4) 良心の力

思いやりの心が強く、親切でやさしい繊細さんは礼儀正しく良心的です。

接客業に携わる繊細さんは、自分が本当にいいと思ってる商品を提供したいと思って仕事に取り組みます。

  • 自分が納得できること
  • 相手に誠実であること

このふたつを両立したとき、繊細さんは大きな力を発揮します。

 

5) 直感の力

  • なんかそんな気がする
  • 見た瞬間にピンとくる

そんな感覚が繊細さんは優れています。

「AでBだからC」と順序立てて結論にたどり着く論理的思考と違い、「コレなんか変!」と一発で気づけるので、問題点にいち早く気付けるメリットがあります

 

要約③:繊細さんの仕事を助ける3つのキーワード

仕事においても繊細さんはストレスを抱えがち。

そんな繊細さんの仕事を助けてくれるキーワードを3つ紹介します。

 

1) ちょっとお願い

相手に配慮する気持ちが強い繊細さんは人に頼るのが苦手です。

とはいえ、ひとりでできることには限界があるので周りに頼るのはとても大事。

まずは「お醤油とって」みたいな簡単な頼みごとから始めてみましょう。

また、駅員さんや店員さんなどの”確実に応えてくれる人”で練習するのもよさそうです。

 

2) とりあえず

考えすぎてなかなか動けないのも繊細さんの特徴です。

なぜなら、シミュレーションが得意な繊細さんは

  • アレを決めて
  • アレを準備して

という風にベストを尽くそうと考えるから。

悪いことではありませんが、考えすぎは疲れの元です。

そんな時は「とりあえず」を取り入れるとスピーディーに仕事が進みます

最初は落ち着かないかもですが、ベストじゃなくても物事は進むものです。

ベストはさておき、とりあえず!

 

3) 一つひとつやっていこう

様々なことを感じ取って深く考える繊細さんはマルチタスクが苦手なので、複数の仕事が同時に重なると焦ってしまいがち。

そんな時に効果的なのが「一つひとつやっていこう」と自分に言い聞かせることです。

なぜなら、繊細さんはひとつの仕事に集中して丁寧に仕上げるのが得意だから。

ひとつに集中することで、その仕事とは関係ない考えを頭から追い払う効果があります。

 

 

『繊細さんの本』の感想【非繊細さんにもオススメ】

具体例やプチ漫画も多く、とても分かりやすい内容でした。

繊細さんに対する著者の恵愛・共感・応援の気持ちが文章に溢れていて、読んでると気持ちが穏やかになります。

  • ラクに生きれる「考え方」から
  • 刺激から五感を守る「道具」まで

本書を読むことで生きてくのがラクになる繊細さんはたくさんいるんじゃないかと思います。

繊細さんはもちろん、非繊細さんが読んでも多くの発見があるはずです

  • 繊細さんてこういうとこ気になるのか・・。
  • 非繊細さんてこれ気にならないんだ・・。

という情報は、お互いが快適に生きてくために欠かせない知識ではないでしょうか。

5人に1人は繊細さんと言われてるので、決して少数派ではないはず。

 

 

『繊細さんの本』とあわせて読みたいオススメ本3選

 

①『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』(イルセ・サン)

こちらもHSPについて書かれた1冊です。

著者はデンマークの心理セラピストで、自身もHSPでもあるイルセ・サン氏。

  • 自分の繊細さを受け入れ
  • 自信を持ちつつ
  • ありのままの自分で生きる

そのためのヒントが詰まっています。

巻頭の「HSPチェックリスト」で自己診断できるのも面白いですよ!

 

あわせて読みたい
『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』の要約【HSPで生きるヒント】
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②『反応しない練習』(草薙龍瞬)

あらゆる物事を「察知する力」に長けているHSPに最適な1冊かも知れません。

すべての悩みや苦しみは「心の反応」から始まると言われています。

つまり、悩みの根本を解決するために必要なのはムダな反応をしないこと

本書は古代インドの賢者ブッダの教えをもとに、”ムダに反応しない生き方”を考えていきます。

 

あわせて読みたい
『反応しない練習』の要約・感想【合理的で実用的なブッダの思考法】
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③『筋トレが最強のソリューションである』(Testosterone)

  • 自己中であってはいけない
  • ベストを尽くさなくてはいけない

という感じで自分に高い基準を設けて肩の力が抜けないのもHSPの特徴ですが、その要因は「自尊心の低さ」にあります。

誰でもやった分だけ結果が出て自尊心を高めやすいのが「筋トレ」ではないでしょうか?

 

 

まとめ:我慢をやめて本音を大切にする

まとめます。

  1. 人間関係をラクにする技術
    →素の自分を出せばそれに合う人が集まる
  2. 繊細さんに共通する「5つの力」
    →感じる・考える・味わう・良心・直感
  3. 繊細さんの仕事を助ける3つのキーワード
    →ちょっとお願い・とりあえず・ひとつひとつ

 

数多くの相談にのってきた著者の出した結論は、「繊細さんは、自分のままで生きることでどんどん元気になる」ということ。

我慢をやめて本音を大切にすると、自分の軸が太くなると述べています。

 

自分のままで生きたい方は、いちど本書を手にとってみることをオススメします。

 

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今回は以上です。

 

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