ビジネス・経済

『超すぐやる』の要約【ワーキングメモリの使い方で生産性が激変】

『超すぐやる』の要約【ワーキングメモリの使い方で生産性が激変】

 

『超すぐやる』の要約が知りたい。
やるべきことが多くて時間がない。
そんな疑問に答える記事です。

 

この記事で分かること

  1. 効率的なマルチタスクで「すぐやる」方法が分かる
  2. 「すぐやる」ための時間管理術が分かる
  3. 継続力を高めつつ「すぐやる」方法が分かる

 

電子書籍のサブスクKindle Unlimitedの無料体験でも読めるので、フルで読みたい方はどうぞ

 

読み放題のKindle本を見てみる

 

それでは見ていきましょう。

 

 

『超すぐやる』の基本情報【生産性を上げる脳の使い方】

まずは『超すぐやる』の基本情報について見ていきます。

書名 :超すぐやる! 「仕事の処理速度」を上げる“科学的な”方法
著者 :菅原洋平
出版月:2019/8/23
出版社:文響社
定価 :¥1,628 (税込)

 

著者である菅原洋平氏のプロフィールはコチラです。

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。1978年、青森県生まれ。国際医療福祉大学卒業後、作業療法士免許取得。民間病院精神科勤務後、国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事。その後、脳の機能を活かした人材開発を行うビジネスプランをもとに、ユークロニア株式会社を設立。現在、ベスリクリニック(東京都千代田区)で外来を担当する傍ら、企業研修を全国で展開し、その活動はテレビや雑誌などでも注目を集める。著書には、13万部を突破した『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)など多数がある。

-Amazon著者紹介情報より抜粋-

 

脳の中には「ワーキングメモリ」と言われる領域があり、

  1. 情報をすぐ使える状態でストックする
  2. ストックした情報を加工してつなげる
  3. 必要な情報をつなぎ合わせて使う

といった役割がありますが、この機能は使わないとどんどん低下していきます。

 

すぐやるために必要なのはワーキングメモリの低下を防ぐことです

その理由と方法を紐解いていきましょう。

 

 

『超すぐやる』の要約【ワーキングメモリを救え!】

 

それでは、『超すぐやる』の内容を3つのパートに分けて要約していきます。

  1. 効率的なマルチタスクで「すぐやる」
  2. 「すぐやる」ための時間管理
  3. 継続力を高めつつ「すぐやる」

順番に見ていきましょう。

 

要約①:効率的なマルチタスクで「すぐやる」

1) なぜ「やるべきこと」が山積みになるのか

  • やることが山のようにある
  • 忙しくて休むヒマがない

そういうときは、脳が勝手に「やるべきこと」を増やしている可能性があります。

その引き金はマルチタスクです。

マルチタスクをすることで、脳は情報伝達のために大量のエネルギーを使いますが、次第にエネルギー消費は抑えられます。

情報伝達の流れが止まるとやる気がなくってしまうので、脳は無理にでも新たな情報や刺激を求めるようになるのです。

忙しい時ほどちょっとしたヒマができると、スマホを見たり他人の会話が気になることありませんか?

これこそ、「脳が勝手にやることを増やしている状態」なのです。

 

2) マルチタスクの5つのレベル

一時的なマルチタスクであれば脳は問題なく処理できますが、行き過ぎると脳に行動を支配されてしまいます。

  • 忙しいのは環境や状況が原因ではなく
  • 脳によってつくられた忙しさかもしれない

ということ。

自分の口癖や考え方から、マルチタスクの度合いが5つのレベルに分類できます。

 

レベル1:「休みでリフレッシュできた!」理想的な状態

仕事の繁忙期などで一時的なマルチタスクとなる状態です。

脳の「順化」という機能で乗り切れるので特に問題ありません

 

レベル2:「なんか面白いことないかなぁ」と探し続ける状態

マルチタスク状態を抜けたところで、脳が刺激に反応しなくなった状態です。

繁忙期が過ぎて休めるはずなのに、目についたものを片付け始めたりします。

 

レベル3:「忙しい、やることが山ほどある」と焦りを感じる状態

エネルギーの流れが止まらないよう、新しい情報を漁って「やらなくてもいいこと」にも首を突っ込んでる状態です。

 

レベル4:「これ流行ってるの知らないの?」と他人にアピールする状態

エネルギーの流れが止まらないようにする動きが慢性化した状態です。

知らないことを見聞きすると焦り、知ったかぶりすることもあります。

 

レベル5:「やる気が起こらない」という脱力状態

脳のエネルギー消費が高まり過ぎて強制的にストップさせている状態です。

  • 何にも興味がわかない
  • 何をしても面白くない
  • 何を買っても満たされない

というモードに入ります。

 

3) 【レベル別】すぐやる力の取り戻し方

ではレベル別に、対応方法を見ていきます。

 

レベル1:「休みでリフレッシュできた!」理想的な状態

一時的な忙しさで脳に負荷はかかっているものの、休日があれば回復するので問題ありません。

 

レベル2:「なんか面白いことないかなぁ」と探し続ける状態

休むことに物足りなさを感じていますが、ここで新しいことに手を出すと脳にさらなる負荷がかかります。

レベル2の人はデジタルデトックスをして情報から離れる時間を持つことで、忙しくしないまま新鮮な気持ちで情報を受け取ることができます。

 

レベル3:「忙しい、やることが山ほどある」と焦りを感じる状態

レベル3の人の忙しさは”まやかし”です。

どうしても自分がしなきゃいけないタスク以外はスルーしましょう

最初はもどかしいかもですが、エネルギーバランスを回復するための離脱症状です。

 

レベル4:「これ流行ってるの知らないの?」と他人にアピールする状態

レベル4はすでに行動が脳に支配されているので、自覚しづらいのが難点です。

「自分はレベル4かも」と思ったら、丁寧に行わないと上手にできない手作業を一つ確保しましょう

その間はテレビやスマホからの情報は排除して、脳を情報過多から保護するのがポイントです。

 

レベル5:「やる気が起こらない」という脱力状態

レベル5まで進んでしまったら、実家へ帰るなどして一時的に環境を変えてみましょう

その環境で変化が見られたら、自分にやる気が起こるために必要な要素を見つけつつ元の環境で再現します。

それが過度のマルチタスクから脳を解放する第一歩です。

 

要約②:「すぐやる」ための時間管理

1) 脳に正しく時間を見積らせる

時間がある時ほど集中できなかったり、終盤に焦って作業したような経験は誰しもあるはず。

このような「物事への取り組み方」はズボラな性格のせいではなく、脳が「計算ミス」をしているのが原因なのです。

普段から時間に追われる生活をしていると、課題に対する時間を見積もる脳の機能が弱まってしまいます。

限られた時間を有意義に使うためにすべきことは、「時間を見積もる脳の働き」を高めることなのです。

 

2) 要因は「未来を思考する能力」の低下!?

時間を見積もる能力は「未来を思考する能力」とも言えます。

時間が管理できないのは「未来を思考する能力」が低下していることが要因なのです。

なぜなら、世の中が便利になったおかげで、事前にシミュレーションしなくなっているから。

  • 道を知らなくてもカーナビが誘導してくれる
  • 電車の乗換ルートも検索すればすぐ分かる

テクノロジーの進化が、人間の予定遂行能力を低下させているということです。

 

3) 「未来を思考する力」の高め方

では、「未来を思考する力」の高め方を見ていきます。

 

日常生活を極力ルーティン化する

ここぞというイベントで力を発揮するには、それ以外の日常生活を極力ルーティン化しましょう。

そうすることで脳が扱う情報量を減らすことができ、イベントのシミュレーションに脳のリソースを注ぐことができます。

 

目標を具体化して落とし込む

「公の目標」を「個人的な目標」にまで落とし込むことで、未来へのシミュレーションの精度が高まります。

例えば、1週間後にクライアントへのプレゼンの予定がある場合、

  • 公の目標:クライアントからいい感触を得る
  • 個人的目標:冒頭1分で相手の注意を集める

と具体化した方が、より詳細にシミュレーションできるはずです。

 

要約③:継続力を高めつつ「すぐやる」

1) 満足を得るまで待てない

何をしてもすぐ飽きてやる気が出ない・・。

そういう人は、ワーキングメモリの低下によって行動から満足までの時間を待てなくなっている可能性が高そうです。

情報同士をつないで新しい価値を生み出すワーキングメモリの働きが低下すると、自分の力で新しい価値を見出せなくなります。

結果的に、行動から直接得られることにしか満足できず、即効性のない満足には興味がなくなるわけです。

アルコールや薬物への依存症は、そうした脳の変化が極端に出たものと言えます。

とはいえ、オンラインゲームやネットショッピングなど「即効性のある満足」は身近にたくさんあるので注意が必要ですね

 

2) フロー体験に入る

ワーキングメモリが低下しても高い生産性を発揮するために活用したいのが「フロー体験」です。

フロー体験とは、時間を忘れるほど夢中になって何かに取り組むこと。

フロー状態のに入ると、ワーキングメモリを使わずに作業を進められるので、脳の負担も減らしつつ生産性を上げることができるのです。

 

「ある行為に没頭する」という点では、依存症と似ている面もありますが、依存症は同じ行動・同じ感覚を繰り返します。

一方でフロー体験は、

  • それにより新しい体験を得たり
  • その後さらに追体験できたり

といった意識の変化によって自分を一段高い次元に成長させることができます。

 

3) フロー状態に入るための4条件

とはいえフロー状態なんてなかなか入らないよね・・。

という声が聞こえてきそうですが、「楽しい話をしてたらあっという間に時間が過ぎてた」というような日常的なフロー(マイクロフロー)もあるわけです。

ここで、フロー状態に入りやすいポイントを知っておき、再現性を高めておきましょう。

フローに入れる条件

  • 眠くない
    →強い光でも頭がスッキリすることがある
  • 明確な目標と必要なフォードバックがある
    →休暇中よりも仕事中の方が入りやすい
  • 自ら能動的に行動する
    →「なぜやるのか」を自分に問いかける
  • 人のために行動して達成できる目標
    →人の目標達成を手伝う

 

 

『超すぐやる』とあわせて読みたいオススメ本3選

 

①『すぐやる!』(菅原洋平)

 

「すぐやる」シリーズ第1弾です。

すぐやるために必要なのは、

  • 今すぐやるぞ!と気合いを入れるわけでも
  • モチベーションを上げるわけでもなく
  • 脳を「すぐできる」ように仕向けること

つまりは、脳を「すぐやらない」状態にしないことが重要と言えます。

ここに意志の力は関係ありません。

 

あわせて読みたい
『すぐやる!』の要約【意志の力に頼らず脳と体を連携させる方法】
『すぐやる!』の要約【意志の力に頼らず脳と体を連携させる方法】

 

②『トップ5%社員の習慣』(越川慎司)

効率よく成果を出す人にはシンプルな共通点がありました。

18,000人のビジネスパーソンに対して、

  • 定点カメラ
  • ICレコーダー
  • 対面ヒアリング

などを通じて、トップ5%社員の思考や行動をAI分析した”働き方の結論”です

 

あわせて読みたい
『トップ5%社員の習慣』の要約・感想【ゴールに向かって即行動】
『トップ5%社員の習慣』の要約・感想【ゴールに向かって即行動】

 

③『ヤバい集中力』(鈴木祐)

人生の成功にもっとも必要なのは、頭の良さではなく「目先の欲望に負けずに大事なことにコツコツ取り組める能力」であると言われてます。

要するに「集中力」ですね。

人間の心はいつも獣(本能)と調教師(理性)がぶつかり合っています。

獣をうまく乗りこなして高い集中力を発揮する方法を学べる1冊です。

脳の使い方がさらに上手くなれるはず。

 

あわせて読みたい
『ヤバい集中力』の要約・感想【なぜゲームには集中できるのか?】
『ヤバい集中力』の要約・感想【なぜゲームには集中できるのか?】

 

 

まとめ:ワーキングメモリを使いこなそう

まとめます。

  1. 効率的なマルチタスクで「すぐやる」
    脳は勝手にやることを増やす
  2. 「すぐやる」ための時間管理
    「未来を思考する能力」を高める
  3. 継続力を高めつつ「すぐやる」
    →即効性のない満足に注意

 

あらゆる情報がググればすぐわかる現代においては、単純な「記憶力」はあまり必要なく「情報を適切に使えること」が重要になってきます。

ワーキングメモリを

  • 使いこなしてる人と
  • 使いこなしてない人

この格差がどんどん開いていくことでしょう。

脳を使わず、ただ生活してるだけではどんどん差が広がります。

 

ワーキングメモリを使いこなしたい方は、いちど本書を手にとってみることをオススメします

 

電子書籍のサブスクKindle Unlimitedの無料体験でも読めるので、フルで読みたい方はどうぞ

 

読み放題のKindle本を見てみる

 

今回は以上です。

 

-ビジネス・経済

© 2024 TetsuLog Powered by AFFINGER5