

そのような疑問に答えます。

本業はIT関連の会社員のためFPの知識は全く必要ないんですが、個人的にはこれほど”取ってよかった”と思えた資格はありませんでしたよ。
この記事でわかること
- FP資格が意味ないと言われる理由
- 筆者が実感したFP資格を取得するメリット5つ
もくじ
FP資格が意味ないと言われる理由
ググってみるとわかりますが、”FP資格は意味ない”という意見がネット上には溢れてます。
主な理由はこんな感じ。
- キャリアアップにつながりにくい
- 資格取得の難易度が低い
- FPの独占業務がない
- その割に維持コストがかかる
ひとつずつ見ていきましょう。
1.キャリアアップにつながりにくい
FP資格の勉強内容は以下の6カテゴリで成り立っています。
- ライフプランニングと資金計画
- リスクマネジメント
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
実際にFPの勉強をするとわかりますが、基本的に企業活動においては上記知識の出番はありません。
しいて言えば保険&金融業界で個人向けの営業をするような方には使えるかもですが、それでも”ないよりはマシ”くらいの資格ですかね。
もし就職や転職市場で”FP2級持ってる”と言ったところで、

とツッコまれて終わりでしょう。
悲しいかな企業戦士の武器として考えた場合、FP資格オンリーでは火力不足と言わざるを得ません。
2.資格取得の難易度が低い
国家資格であるFP技能士は3段階ありますが合格率は概ね以下の感じです。
FP1級 | FP2級 | FP3級 |
10% | 40% | 70% |
FP1級はガチの領域なので除外するとして、2級&3級は一定数いるであろう”会社命令で受験させられて勉強していない層”を含めてもこの高合格率です。

難関資格と言われる士業は数年勉強した人たちが挑んで合格率10%ないですからね。。
難易度が低いという意見は納得です。3級は一般常識って言う人もいますし・・。
とはいえ、多かれ少なかれ勉強しないと合格できない資格であることも確かです。
参考:【FP3級】独学合格可能!?おすすめのテキストとアプリを紹介
3.FPの独占業務がない
税務書類の作成ができるのは税理士だけ
社会保険に係る書類作成ができるのは社労士だけ
不動産鑑定ができるのは不動産鑑定士だけ
といった具合に士業と言われる上記の資格にはそれがないとできない業務(独占業務)があるため大きな強みになりますが、FPの資格に独占業務はありません。

FPの勉強内容はそういった難関士業資格で勉強する基礎内容の詰め合わせ的な内容になっており、広く浅くの”器用貧乏”な資格なのです。
4.その割に維持コストがかかる
FPの資格には国家資格のFP技能士と民間資格のCFP・AFPがありますが、CFP・AFPは2年毎に更新が必要で数万円の更新料がかかります。
FP技能士の資格は一度合格すれば生涯有効ですが、法改正などの最新情報を漏れなく受け取りたい場合はFP技能士センターに会員登録し年間数千円の会費を納める必要があります。
とはいえ、FP1級やCFPだとFP業務を生業としている層が多いので必要経費ですね。

FP資格を取って実感したメリット6つ
散々ディスってしまいましたが、上記デメリットを超越するメリットがあるのもまた事実です。
以下、僕がFP資格を取って実感したメリット5つです。
- 人生のマネープランを具体的に立てれる
- 所得税の仕組みが分かる
- 無駄な民間保険に加入しなくなる
- 資産運用における基礎知識が身に付く
- 副業として当ブログが運営できている
- 【既婚男性限定】お小遣い制を回避できる
順番に解説しますね。
1.人生のマネープランを具体的に立てれる
FP資格で学ぶカテゴリのひとつに「ライフプランニング」があります。
その際、ライフイベント表やキャッシュフロー表を使って将来のライフイベントに応じた収入と支出を算出し資金計画を立てますが、
老後に自分が受け取れる年金はどのくらいなのか
年金受給を繰下げた場合はいくらになるのか
毎月3万円を積立投資しつつ年3%で運用した場合、20年後にはいくらになっているか
住宅ローンを借り換えた場合にどのくらい節約になるか
こういった事をリアルにシミュレーションできるようになりました。
”なんとなく”のシミュレーションではなく”リアル”にやれることが大事です。
現代は「下流老人」なんて言葉も生まれるくらい、高齢者の貧困が増加し続けています。
実は下流老人に陥る人たちは現役時代に中流の生活をしていた層が最も多いそうです。
中流がゆえに将来への危機感も薄くそれなりの生活レベルを求める結果、不測の事態が起こると家計が破綻してたちまち下流老人になってしまいます。
何も考えずに歳をとることの危険性を早いうちに認識できたことは非常に大きいと思います。
2.所得税の仕組みが分かる
かつての自分もそうでしたが、会社員は”源泉徴収”という名の徴税システムによってノーガードでいつの間にか税金が徴収されています。
そのため自分が納めている所得税・住民税を意識していない人が圧倒的に多いです。
自営業・個人事業主と違い会社員は経費にできるものがないため、節税とは無縁と思いがちですが会社員にもできる節税も多くあります。
FP資格の「タックスプランニング」で所得税の仕組みを学ぶことで
- iDeCoを活用するとどのくらい節税になるのか
- なぜふるさと納税はお得と言われるのか
- 扶養控除や生命保険料控除でどのくらい節税になるのか
上記のような知識がつくため、収入アップにつながらなかったとしても”節税”という形で手取りアップにつながります。
3.無駄な民間保険に加入しなくなる
ニッポン人は保険に入りすぎ
保険大国ニッポン
世界的にはそんな声も多いようで、僕も同感です。
国民皆保険制度ということもあり、国民が公的保険の保障内容をよく理解していないように感じます。
そんな中で、過剰な不安を煽られた結果よくわからないままなんとなく民間保険を追加で加入・・。
そんな人が多いんじゃないでしょうか。

FPの知識が身に付くと健康保険や公的年金の保障内容がわかるため、万が一の時に国からいくら支給されいくら不足するかの目途が立ちます。
そもそも民間保険が必要なのか
民間保険に入るとしたらどのくらいの保障が必要なのか
をなんとなくではなく具体的に考えられるようになるため、保険の入りすぎはまず起こらないです。
また、FPの広く浅い知識が生命保険なんかで役立ったりします。なぜなら、
- 生命保険料控除でいくら節税になるかがわかる
- 貯蓄型なら年間利回りを節税分を加味しつつ計算できる
- 保険金を受け取った際の相続税額がわかる
これらは税金・資産運用・ライフプランニング・相続の基礎知識の掛け合わせで分かることです。
広く浅いFPだからこそ、保険の利回りや節税も込みで総合的に考えられるわけですね。
4.資産運用における基礎知識が身に付く
ネット証券の台頭やNISA&iDeCoといった非課税制度の登場によって、資産運用はどんどん身近になってきています。
実際に僕のまわりでもつみたてNISAを始める人が増えてきましたが、資産運用系の本や資料などを読んでも意味がよくわからないといった声が多いのも事実です。
FPの勉強をすることで資産運用(特に株式・債券・投資信託)の基礎知識を学ぶことができるため、”意味がよく分からない”ってことがなくなります。
基礎を学んだからと言って必ず儲かるわけではありませんが、自分で考える力がつくのでぼったくり商品を掴むようなことはまずないでしょう。
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また、併せて経済の基礎も学ぶので社会人の教養としても役立ちます。

5.副業として当ブログが運営できている
僕がブログ運営始めたのは、FP資格を取ったことが一番のきっかけです。
- 会社で出世して年収100万円アップ
- 副業にコミットして年間100万円の副収入
上記の場合、どっちの方が手取りが多くなるのかFPの勉強をするとすぐわかるからです。

別にFP資格を取ったからと言って副業やブログを始めるべきという話ではありませんが、会社員として得る給与所得と個人事業主として得る事業所得の違いを知れるのは大きな意味があると思います。
また、ブログ記事にアウトプットすることで学んだ知識がより確かなものとなっているのもメリットですね。
6.【既婚男性限定】お小遣い制を回避できる
お小遣い制の旦那さん、あなたの周りにも何人かはいるかと思いますが基本的に金欠ですよね。
家族のために身を粉にして働くパパたちは素敵かもですがそこそこ自由を求めている自分には無理なわけです。
そんな時はFP資格を印籠の如く奥さんに突きつければ圧倒的に自分が一家の大蔵大臣に就任しやすくなります。
とはいえ、やはり財布が別々の夫婦はお金が貯まりにくいというデータがあるようなので浪費には気を付けましょう。
僕はちゃんと浪費を抑えて黒字キープしてますよ。
まとめ:FP資格は企業活動では意味ないが家計にはメリットしかない
今回は、FP資格が意味ないと言われる理由と僕がFP資格を取って実感したメリットを紹介しました。
FP資格が意味ないと言われる理由
- キャリアアップにつながりにくい
- 資格取得の難易度が低い
- FPの独占業務がない
- その割に維持コストがかかる
FP資格を取って実感したメリット
- 人生のマネープランを具体的に立てれる
- 所得税の仕組みが分かる
- 無駄な民間保険に加入しなくなる
- 資産運用における基礎知識が身に付く
- 副業として当ブログが運営できている
- 【既婚男性限定】お小遣い制を回避できる
要するに「会社の利益には貢献しづらいけど個人の利益にはメチャメチャ貢献する資格」ってワケです。
FPの勉強内容には、個人の資産形成を加速させる知識が詰まっています。
広く浅く難易度が低いという見方もありますが、僕のようにマネーリテラシーを高めたかった庶民にはこのくらいがちょうどいい難易度なんです。
恥ずかしながら、1年前の僕はこんな感じのマネーリテラシーでした。
国民年金と厚生年金の違いがよく分からない
日経平均株価とTOPIXの違いがよく分からない
投資とギャンブルの違いがよく分からない
単利と複利の違いがよく分からない
収入と所得の違いがよく分からない
高額療養費制度の存在を知らない

資産形成は若いうちに動いた方が”複利”の効果でリターンを雪だるま式に膨らませることが可能です。
僕は30代半ばでマネーリテラシーの重要性に気付かされましたが、もっと早く勉強しときゃよかったと強く思いました。
それと同時に、30代のうちに学べてよかったとも感じています。
- 社会保険
- 税金
- 資産運用
- 保険
- 不動産
現時点でこの辺りの基礎知識に明るい方ならわざわざ時間とお金を使って資格を取る必要はないと思いますが、そうでない方は勉強することで今後の資産形成に大きなプラスになるはずです。
FP資格に興味が沸いた方は、以下の記事もおすすめなのでよかったらご覧ください。
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ファイナンシャルプランナー(FP)とは?勉強内容を簡単に解説!
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今回は以上です。