この記事で分かること
- 『話し方で得する人損する人』の要約・感想が分かる
- 「損する人」と「得する人」の代表例が分かる
- あわせて読みたいオススメ本3選が分かる
電子書籍のサブスクKindle Unlimitedの無料体験でも読めるので、フルで読みたい方はどうぞ。
それでは見ていきましょう。
もくじ
『話し方で得する人損する人』の基本情報【伝えることのプロ】
まずは『話し方で得する人損する人』の基本情報について見ていきます。
書名 :話し方で得する人損する人
著者 :五百田 達成(いおた たつなり)
出版月:2018/8/25
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価 :¥1,540 (税込)
著者である五百田 達成さんのプロフィールはコチラです。
作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。 東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。 専門分野は「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。 「スッキリ!!」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。 著書『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』(以上、ディスカヴァー)はシリーズ70万部を超えている。
-Amazon著者紹介情報より抜粋-
「得する人」と「損する人」の違いは、ちょっとしたことです。
自分は大丈夫と思ってる人も一度おさらいしてみると面白いかもしれませんよ。
『話し方で得する人損する人』の要約【徹底した相手目線】
本書では、全44項目の「損」「得」2つの話し方が紹介されています。
その中で、「よく遭遇するな」「自分もやってるかも」といった要素を3つのパートに分けて選抜しました。
- 自己中心系の話し方で損する人
- 解決系の話し方で損する人
- ちょっとした姿勢で損する人
順番に見ていきましょう。
要約①:自己中心系の話し方で損する人
会話において一番「損する人」じゃないでしょうか。
「損する」と言うより「嫌われる」かもしれませんね。
1) 相手の話をきっかけに「自分の話」を始める
どうでしょうか? 完全なトーク泥棒ですが、意外とやる人いますね。
とはいえ、人は自分の話を聞いてほしい生き物なので自分も無意識にやってるかもしれません。
作家の村上春樹さんも「女の子に寄り添って話を聞いてるだけでモテる」と言っています。
得する人
相手が話し出したら聞き役に徹する。
2) 内輪だけで盛り上がる話をする
このような話題は1対1なら全然O Kですが、〇〇さんを知らない第3者がいる場面で初めてしまうとその人は置いてけぼりになってしまいます。
複数人での会話は、皆が参加できる話題にするのが基本です。
どうしても内輪ネタを話したい時は「解説」しましょう。
あ、〇〇さんていう面白い子がいてね・・・。
複数のコミュニケーションで大切なのは「みんなを大切にしていますよ」という姿勢を示すこと。
得する人
みんなで話そうと気遣いできる。
3) 「自分」の言葉で話す
カフェでこんな注文をしていませんか?
この注文を聞いた店員さんは「ブレンドコーヒーのホットだな」といちいちその店のメニューに翻訳する必要があります。
些細なことではありますが、「お店の言葉」ではなく「自分の言葉」で注文するというのは「相手に合わせるつもりがない」という態度の表れ。
あとは相手が知らない横文字を使う人も嫌がられますね。
重要なのは相手へのちょっとした気づかい。
得する人
「相手」の言葉で話す。
要約②:解決系の話し方で損する人
自分もやってるかもしれないので気をつけようと思った部分です。
1) 要するに〇〇でしょ
人の話を聞いてすかさず要約できる人は、仕事などの場面では「頭がいい」と評価されるかもしれませんが、プライベートの会話だと損してしまいます。
- ただ悩みを聞いてもらいたい
- 他愛もない話を共有したい
相手はそう思って話してます。
得するのはまとめることではなく、ひたすら全部聞くことです。
また、相手がさらに話しやすいように「話を広げる」のも有効です。
得する人
「そうなんだ」と共感しつつ最後まで話を聞く。
2) なんでもロジカルに解決
ある日、帰宅した旦那さんに奥さんがこう言います。
なぜケンカになってしまったんでしょうか?
それは夫婦の会話にズレがあるから。
奥さんは「いかに大変だったか」を聞いて欲しいだけなのに、旦那さんは「どう対策すればいいか」を語ってしまってます。
なんでも「理詰め」で解決しようとする姿勢は損です。
特に仕事で論理的思考がクセになってる人は日常生活の問題でも「利き腕」だけを使いがち。
- 「水道管」という事柄に反応するのではなく
- 「大変」という感情部分に着目する
それを意識するだけでも相手は「共感してもらえた」と感じるはずです。
得する人
「理屈」と「共感」を使い分ける。
3) 原因を問いただす
といった詰問口調も、悩み相談などでやりがちです。
質問してる側は「ただ悩みを解決してあげたい」という思いかもしれませんが、相手にしたら
- 理由なんてどうだっていいだろ
- とにかくフラれたっていう話をしたいのに
と、話の腰を折られた気分になってしまいます。
「答えは相談者の中ですでに決まってる」というのは悩み相談のあるある。
アドバイスしない、問いたださない、これが鉄則です。
得する人
悩みは「解決する」のではなく「一緒に悩む」。
要約③:ちょっとした姿勢で損する人
悪気はないけど損しちゃってるタイプです。
ちょっとした考え方や価値観の違いなので、マインドセットで解決できるんじゃないかと思います。
1) 「なるほど!」を連発する
- 相手の話はひたすら聞いて共感する
- あいづちは「ちゃんと聞いてるサイン」
この鉄則に従うなら「なるほど!」はとても好ましいあいづちですが、あまりにも「なるほど」を繰り返すと逆に悪印象に繋がります。
なぜなら、「なるほど」を繰り返すと、
- 「はいはい、もう理解しました。」
- 「わかったからさっさと切り上げよう。」
という見えないプレッシャーを与えるから。
連発すると「逆に聞いてない」ようにも見えます。
そんな人に有効なのは「うなずき」です。
黙ってうなずくだけでも立派なあいづちになり相手に安心感を与えます。
得する人
黙ってうなずく。
2) 沈黙を埋めようと慌てる
- 会話が途切れるのはマズイ
- とりあえず何か言わなきゃ
と考えてしまう人は多いはず。
「沈黙恐怖症」とも言われますが、これは損する話し方です。
沈黙恐怖症のデメリット
- 無理やり自分の話をして悪印象になる
- 質問を連発して尋問みたいになる
- 余裕のない人に見える
- 相手が話そうとするのを妨げる
そもそも会話のテンポはみんな違うので、相手が黙ってたとしても話すことを考えてる最中かもしれません。
お互いが心地いいと感じる会話は「リラックスした会話」です。
沈黙を恐れて緊張しているのは必ず相手に伝わり伝染します。
得する人
沈黙を怖れず、落ち着いて話す。
3) 「また誘ってください」と言う
職場の飲み会などでありがちなシチュエーションです。
参加した若手社員が幹事の先輩にお礼を言ったら、幹事の先輩は怒ってしまいました。
先輩が怒ったのは「また誘って」という受け身な態度です。
幹事というのは何かと面倒くさい役割ですが、誰かがやらなきゃいけない「仕事」のようなもの。
その意識が感じられず、「また誘って」と受け身な姿勢だと「もう誘いたくない」と思われても仕方ありません。
とはいえ、「飲み会は好きだけど、企画するのは・・。」という人も多いはず。
そんな時に万能なのが「またご一緒しましょう!」と言うことです。
得する人
「次は自分が誘います!」と言う。
『話し方で得する人損する人』の感想【話し方の入門書】
感想①:お値段以上かと言われると・・・
良くも悪くも、1~2時間ほどでサクッと読めるボリュームです。
「話し方」系の本を読んだことがない人への入門書としてはオススメできますが、¥1,500払って買うほどかと言われると微妙かもしれません。
ただ、kindleunlimitedの対象なので、読み放題の範囲でつまみ読みするくらいなら全然ありかと。
感想②:何かしら当てはまる人は多そう
「当たり前のことばっかり」という見方もできますが、「損する人」の話し方を全くやってないと自信満々に言える人はほとんどいないと思います。
誰が読んでも、「あ、オレこれやりがち、、」という気づきはどこかにありそうです。
感想③:対比構造でポイントが分かりやすい
全ての項目が「得する人」と「損する人」との対比で解説しているため、「違い」が分かりやすい構造になっています。
注意ポイントが明確で何を意識すればいいのかハッキリしますね。
『話し方で得する人と損する人』とあわせて読みたいオススメ本3選
①『超雑談力』(五百田達成)
『話し方で得する人損する人』と同じ五百田さんの著書。
話し方の中でも「雑談」」に特化したのが『超雑談力』です。
雑談が難しいと感じる理由は、雑談に適した会話をしていない(知らない)から。
-
『超雑談力』の要約まとめ【天気もニュースも時事ネタもいらない!】
②『人は話し方が9割』(永松茂久)
2020年に一番売れた話し方の本です。
- 人は誰もが自分に一番興味がある
- 誰もが自分を認めてほしいと熱望している
- 人は自分をわかってくれる人を好きになる
これがコミュニケーションの3大原則。
話す力は「スキル」よりも「メンタル」ということを学べる内容になってます。
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『人は話し方が9割』の要約【大事なのは「聞き方」と「メンタル」】
③『嫌われる勇気』(岸見一郎)
言わずと知れた超ベストセラー『嫌われる勇気』です。
得する話し方をしていても、誰からの嫌われないなんて不可能なのが現実。
とはいえ、嫌われることを恐れて承認欲求にとらわれるのは不自由極まりない生き方です。
- 私たちは他者の期待を満たすために生きてるわけじゃない
- 自由とはすなわち「嫌われること」である
多くの名言が連発する『嫌われる勇気』。
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10分で分かる「嫌われる勇気」の要約【スラムダンクの画像と共に】
まとめ:「相手がどう思うか」が最重要
最後に、「得する人」をまとめます。
得する人
- 相手が話し出したら聞き役に徹する。
- みんなで話そうと気遣いできる。
- 「相手」の言葉で話す。
- 「そうなんだ」と共感しつつ最後まで話を聞く。
- 「理屈」と「共感」を使い分ける。
- 悩みは「解決する」のではなく「一緒に悩む」。
- 黙ってうなずく。
- 沈黙を怖れず、落ち着いて話す。
- 「次は自分が誘います!」と言う。
結局、話し方の良し悪しは「相手がどう思うか」で全て決まるということです。
「言葉」と「お金」は似ていると著者は言います。
- 同じ100万円で、将来に投資することも無駄遣いすることもできる
- 同じ言葉で、人付き合いをよくすることもこじらせることもできる
「言葉づかい」で人間関係を良好にしたい方はいちど本書を手に取ってみることをオススメします。
電子書籍のサブスクKindle Unlimitedの無料体験でも読めるので、フルで読みたい方はどうぞ。
今回は以上です。