この記事で分かる人を動かす3原則
- 盗人にも五分の理を認める
- 重要感を持たせる
- 人の立場に身を置く
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それでは見ていきましょう。
もくじ
『人を動かす』の基本情報【歴史的ベストセラー】
まずは『人を動かす』の基本情報について見ていきます。
書名 :人を動かす
著者 :D•カーネギー
出版月:2016/1/20(文庫版)
出版社:創元社
定価 :¥715 (税込)
著者であるD•カーネギー氏のプロフィールはコチラ。
1888年、米国ミズーリ州の農家に生まれ、大学卒業後、雑誌記者、俳優、セールスパーソンなど雑多な職業を経て、弁論術や成人教育の講師となり、人間関係の先覚者として名をなす。不朽の名著『人を動かす』『道は開ける』など多数の著作がある。
-Amazon著者情報より抜粋-
日本でも500万部を突破した歴史的ベストセラーです。
人が生きていく上で身につけるべき「人間関係の原則」を説いた不朽の名著です。
『人を動かす』の要約【人間関係の原則】
それでは、『人を動かす』の内容を3つのパートに分けて要約していきます。
- 盗人にも五分の理を認める
- 重要感を持たせる
- 人の立場に身を置く
順番に見ていきましょう。
要約①:盗人にも五分の理を認める
1) 受刑者は悪人なのか
ほとんどの受刑者は、自分のことを悪人だと思っていないそうです。
自分は善良な一般市民と少しも変わらないと思っており、あくまでも自分の行為は正しかったと思っています。
- なぜ泥棒したのか
- なぜ銃を撃ったのか
もっともらしい理屈をつけて正当化します。
刑務所に入れられてるのは不当だと考えているわけです。
2) 人は自分が正しいと思いたい
法を犯した人間でさえも、自分が正しいと思い込んでるとすれば、悪人ではない一般市民はどうでしょう?
結論から言うと、これは悪人だけの話ではありません。
人間はたとえ自分がどんなに間違っていたとしても、決して自分が悪いとは思いたがらない生き物なのです。
人を非難するのは、天に向かってツバを吐くようなものだと著者は言います。
つまり、我が身に返ってくるということ。
人の過ちを正そうとしても、結局は逆に相手から恨まれるだけなのです。
3) 相手を理解する
人を非難する代わりに、相手を理解するように努めましょう。
どういう理由で相手がそんなことをしたのか、よく考えるということ。
その方がよほど得策でもあり、面白くもあります。
そうすれば自ずと同情・寛容・好意が生まれてくるわけですね。
イギリスの偉大な文学者ジョンソンの言葉によると、
神様でさえ人を裁くには、その人の死後までお待ちになる。
まして、我々がそれまで待てないはずがありません。
批判も非難もしない。苦情も言わない。
要約②:重要感を持たせる
1) 人を動かすたった一つの秘訣
人を動かす秘訣はこの世にたった一つしかないとカーネギーは言います。
それは、「自ら動きたくなる気持ちを起こさせること」。
とはいえ、脅しや恐怖心を利用するようなお粗末な方法では跳ね返りがくるだけです。
大事なのは、相手が欲しがっているものを与えること。
2) 誰もが欲しがる8つのもの
では人は何を欲しがっているのでしょう。
- あり余るお金?
- かわいすぎる彼女?
- 広すぎる豪邸?
細かい部分は人それぞれかもしれませんが、多くの人は以下を欲しがるはずです。
- 健康と長寿
- 食物
- 睡眠
- 金銭
- 来世の命
- 性欲の満足
- 子孫の繁栄
- 自己の重要感
あらゆることが便利になった現代では、大抵の欲求は満たすことができますが、⑧自己の重要感だけは滅多に満たされることはありませんよね。
つまり、人間の持つ最も根強い欲求は、”重要人物たらんとする欲求”ということです。
3) 他人の長所を考える
「深い思いやりから出る感謝の言葉を振りまきながら日々を過ごす」
これが、友をつくり、人を動かす秘訣だとカーネギーは主張します。
他人の真価を認めようと努めるのは、非常に大切な心掛けですが、日常生活の中ではつい疎かになりがちです。
なぜなら、人間は何かに心を奪われているとき以外は、たいてい自分のことばかり考えているものだから。
たまには自分のことを考えるのをやめて、他人の長所を考えることに時間を使ってみるのもいいかもしれませんね。
率直で、誠実な評価を与える。
要約③:人の立場に身を置く
1) 釣り針には魚の好物をつける
魚を釣りたいとき、釣り針にチョコレートをつける人はいないはず。
普通はミミズやイソメなんかをつけますよね。
自分の好物は考えず、魚の好物を考えます。
人を動かす場合にも、この常識を応用すればいいわけです。
2) 人間の行動は欲望から生まれる
人は自分の好きなものに興味を持ちますが、自分以外には誰もそんなことに興味ありません。
誰も彼も、みな自分のことで頭がいっぱいなのです。
人を動かすときは、その人の好むものを問題にしつつ、それを手に入れる方法を教えてやることが重要です。
たとえば、息子にタバコを吸ってほしくないなら、説教することも自分の希望を述べることもしてはいけません。
- タバコを吸う人は野球選手になれない
- タバコを吸う人は100M競走に勝てない
ということを説明してあげるのです。
人間の行動は、何かを欲しがるところから生まれます。
人を動かすために「説得」しようとしたときは、口を開く前に「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるか」を考えてみましょう。
3) 自尊心を満たすよう仕向ける
自己主張は人間の重要な欲求のひとつです。
何かいいアイデアが浮かんだ場合、そのアイデアを相手が思いついたように仕向けるのはとても効果的です。
たとえば、子供のおねしょをなくしたいとき、叱ったり言って聞かせても効き目はありません。
- 大人と同じようなパジャマ
- 大人と同じような自分専用のベッド
などの”本人が望んでいるもの”を自らが選んで買ったように仕向けるのが効果的です。
大人と同じように振る舞うという自尊心を満たすことで、おねしょもしなくなるものです。
強い欲求を起こさせる。
『人を動かす』とあわせて読みたいオススメ本3選
①『人は話し方が9割』(永松茂久)
2020年に一番売れた会話の本です。
「話し方」が人間関係を大きく左右するのは明らか。
人に好かれる話し方&聞き方を身に付けつつ、人を動かすスキルをUPさせましょう。
-
『人は話し方が9割』の要約【大事なのは「聞き方」と「メンタル」】
②『超雑談力』(五百田達成)
温かな人間関係を築いて幸福度を高めるためにも、雑談力は身につけておきたいところ。
- 微妙な間柄の人と
- 適当な話で
- なんとなく親しくなる
雑談とは、そんな「第3の会話」であると著者の五百田さんは言います。
-
『超雑談力』の要約まとめ【天気もニュースも時事ネタもいらない!】
③『コーチングが人を活かす』(鈴木義幸)
20年前、「最良のコーチング入門書」としてロングセラーとなった本書がアップデートされました。
コーチングの必要性には3つの理由があると言われています。
- 正解を見つけにくい課題の増加
- 多様性の拡大
- イノベーションの必要性
-
『コーチングが人を活かす』の要約【働き方が変わりつつある今こそ】
まとめ:人を動かす3原則
人を動かす3原則
- 盗人にも五分の理を認める
→批判も非難もしない。苦情も言わない。 - 重要感を持たせる
→率直で、誠実な評価を与える。 - 人の立場に身を置く
→強い欲求を起こさせる。
3原則は、人を動かす土台となる部分です。
本書ではそこからさらに「好かれる」「説得する」「変える」に派生していきます。
人に好かれる6原則
- 誠実な関心を寄せる
- 笑顔を忘れない
- 名前を覚える
- 聞き手にまわる
- 関心のありかを見抜く
- 心からほめる
人を説得する12原則
- 議論を避ける
- 謝りを指摘しない
- 謝りを認める
- 穏やかに話す
- ”イエス”と答えられる問題を選ぶ
- しゃべらせる
- 思いつかせる
- 人の身になる
- 同情をよせる
- 美しい心情に呼びかける
- 演出を考える
- 対抗意識を刺激する
人を変える9原則
- まずほめる
- 遠まわしに注意を与える
- 自分の過ちを話す
- 命令をしない
- 顔をつぶさない
- わずかなことでもほめる
- 期待をかける
- 激励する
- 喜んで協力させる
『嫌われる勇気』では、”すべての悩みは対人関係”と言い切っています。
人間関係を良くするスキルは一生モノです。
その術を知りたい方は、いちど本書を手にとってみることをオススメします。
マンガ版もあるのでよかったらどうぞ。
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今回は以上です。