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渋沢栄一『現代語訳:論語と算盤』第3章「常識と習慣」の要約まとめ

渋沢栄一『現代語訳:論語と算盤』第3章「常識と習慣」の要約まとめ

 

日本実業界の父・渋沢栄一の著書『論語と算盤』の要約を、各章ごとにシリーズでお送りしております。

 

今回は、第3章「常識と習慣」です。

 

各章に順序性はないためどこから読んでも大丈夫ですが、前章をまだ読んでない方は上のリンクから各記事へジャンプできるのでよかったらどうぞ。

 

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【論語と算盤】第3章「常識と習慣」の要約

 

第2章のメニューは以下の通りです。

  1. 常識とはどのようなものか
  2. 憎まれながらも、相手の美点を知る
  3. 習慣の感染しやすさと、広まっていく力
  4. 親切に見える不親切
  5. 人生は努力にある
  6. 正しい立場に近づき、間違った立場から遠ざかる道

 

では順番に見ていきましょう。

 

①常識とはどのようなものか

社会の中で生きていく以上、常識はどんな人にも必要です。

渋沢的「完全な常識」とは、以下の3つがバランスを保ちつつ均等に成長したものを指します。

  • 知恵
  • 情愛
  • 意志

別の言い方をするなら、「ごく一般的な人情に通じて、世間の考え方を理解し、物事をうまく処理できる能力」と述べています。

 

それでは知・情・意をもう少し掘り下げていきます。

 

まずは人として十分な「知恵」を持っていないと、そもそも物事の善悪を見分けることができません

とはいえ知恵だけが発達してもダメで、そこに「情愛」がないと自分の利益のためには他人を蹴落とすような人間になってしまいます

むしろ人間に情がなくなってしまったら世界はおしまいです。

 

ただし情は、瞬間的に湧き上がり変化しやすいため、悪くすると流されてしまうという欠点があります。

そこで必要なのが精神活動の軸ともいえる「意志」です。

動きやすい感情をコントロールできるのは強い意志に他なりません

2章で出てきた「大きな志」も同じですね。

 

とはいえ意志だけが強くても単なる頑固者や強情者になってしまいます

やはり3つをバランスよく成長させてこそ完全な常識と言えるワケです。

 

②憎まれながらも、相手の美点を知る

渋沢栄一は、自分の利益や地位は二の次で、世の中の進歩のために国家社会に尽くすという志を持っていました。

そのため、面会を求めてくる人間には必ず会って話を聞いていたそうです。

もちろん道理の通らない要求は断りますが、たとえその人の目的が自分の利益だったとしても、その事業が正しいものなら国家社会のためになるので協力します。

 

そして、中には悪人と知りながら世話をすることもありました。

なぜなら悪人がこの先もずっと悪人とは限らないから。悪人だからと憎まず、なんならその人を善に導いてやりたいとも思っていたそうです。

 

③習慣の感染しやすさと、広まっていく力

習慣は日常の振る舞いの積み重なりですが、最終的には人格にも影響してくるものです。

  • 良い習慣を多く持つと善人になるし
  • 悪い習慣を多く持つと悪人にもなる

また、習慣は他人に感染するものです。なぜなら人は他人の習慣をマネしたがるものです。

良い習慣ならいいですが、悪い習慣も感染するので気を付けましょう。

 

特に若い頃の習慣は大切です。なぜなら若い脳に記憶したことは老後になっても頭の中に残ってるから。

逆に言えば、若い時に良い習慣を身につければその後も継続しやすいでしょう

 

とはいえ、習慣は努力すれば改められるもの。

悪いと知りながら改められないのは、自分に打ち勝とうとする心が足りないだけです

 

自分も、酒・タバコ・ギャンブルの悪習慣に打ち勝てたから同感です。

 

「習慣」については、以下の記事でも触れているのでよかったらどうぞ。

 

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④親切に見える不親切

人の行為の善悪は、その「志」と「振舞い」の2面から見ないと真実を見誤るかもしれません

なぜなら、

  • 良いことをしてるように見えても動機が不純だったり
  • 逆に良かれと思ってやったことが実は迷惑だったり

そんな経験は誰しもあるんじゃないでしょうか?

 

例えば、ヒナが孵化して卵から出られなくなってると思った親切な子供が卵の殻をむいてあげたら雛が死んでしまった、なんて話もあるわけです。

とはいえ、実社会においては「志」よりも「振舞い」の善悪に重点が置かれがちです

ぜひ「志」にも着目するのを忘れないようにしましょう。

 

⑤人生は努力にある

国家が発展していくには国民に”勉強の心”が必須です。怠けていて好結果が生まれることなど決してありません。

とはいえ、どんなに知識があってもそれを活用しなければ何の役にも立ちません。

勉強したことは実践に結びつけることが重要です

 

まさに「アウトプット」のことですね。

 

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⑥正しい立場に近づき、間違った立場から遠ざかる道

物事に対して"是非の基準"をはっきり持っている者は、すぐにでも常識的な判断を下せます。

しかし、社会においては自分の主義と逆方向に言葉巧みに誘導されることも少なくありません。

こんな時に冷静さを保って自分を見失わないためには、相手の言葉を常識に照らし合わせつつ自問自答する「意志の鍛錬」が重要です。

その根本にあるのは、親や目上を大切にし良心的で信頼されることです。

結局それは、常識(知恵・情愛・意志)をバランスよく高めることに他なりません。

 

 

【論語と算盤】第3章「常識と習慣」まとめ

【論語と算盤】まとめ

 

最後に、第3章「常識と習慣」の要点をざっくり振り返ります。

  • 常識とは「知識」「情愛」「意思」が成長したもの
  • 悪人がこの先もずっと悪人とは限らない
  • 良い習慣も悪い習慣も他人に感染する
  • 人の行為の善悪は「志」と「振舞い」から見るべし
  • 勉強しつつ実践に結び付けるべし
  • 常識的な判断を下すには「意志の鍛錬」が必要

 

第3章はコチラからどうぞ!

 

 

渋沢イズムをより深く知りたい方は本書をいちど手に取ってみることをオススメします。

 

マンガ版も要点が分かりやすくてオススメですよ。

 

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今回は以上です。

 

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