この記事で分かること
- ミスが多い人の特徴・原因・対策が分かる
- ミスに関わる脳の仕組みが分かる
- 『絶対にミスをしない人の脳の習慣』の要約が分かる
今回はミスが多い人の特徴について、精神科医:樺沢紫苑先生の著書『絶対にミスをしない人の脳の習慣』の内容をベースに解説したいと思います。
AmazonのオーディオブックAudibleの無料体験で聴くこともできるので、フルで楽しみたい方はどうぞ。
それでは見ていきましょう。
もくじ
『絶対にミスをしない人の脳の習慣』の基本情報
まずは『絶対にミスをしない人の脳の習慣』の基本情報について見ていきます。
書名 :絶対にミスをしない人の脳の習慣
著者 :樺沢 紫苑
出版月:2017/10/10
出版社:SBクリエイティブ
定価 :¥1,540 (税込)
著者である樺沢紫苑先生のプロフィールはコチラです。
精神科医、作家。1965年、札幌生まれ。札幌医科大学医学部卒。Facebookやメールマガジン、Twitter、YouTubeなどインターネット媒体を駆使し、累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識をわかりやすく発信している。月20冊以上の読書を大学生の頃から30年以上継続している読書家。そのユニークな読書術を紹介した『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)は、年間ビジネス書ランキング10位(オリコン)、15万部のベストセラーとなっている
-Amazon著者紹介情報より抜粋-
YouTubeチャンネルもあってかなりの動画数が上がってます。
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『アウトプット大全』の要約・感想まとめ【学びを結果に変える方法】
- ミスは能力のせいじゃない
- すべてのミスは、脳の情報処理に関わる「仕組み」の問題
- すべてのミスは、脳の習慣で解決できる
樺沢先生はそう述べています。
人がミスをするとき、脳はどのような状態になっているのでしょうか。
それではミスが多い人の特徴から解説していきます。
ミスが多い人の2つの特徴
「ミスが多い」と言ってもその実態は2種類あります。
- 最近ミスが多くなったタイプ
- 昔からおっちょこちょいでミスが多いタイプ
このどちらかでアプローチは変わってきます。
ではそれぞれの原因・対策を見ていきましょう。
最近ミスが多い人の原因
最近ミスが多い人の原因は「脳疲労」です。
脳には集中力の源となる「ウィルパワー」という力が存在し、ドラクエのMPのように集中力を使うことでどんどん消耗していきます。
要するに、脳疲労は「MPが足りなくて魔法が使えない状態」ということ。
ではなぜMPが足りなくなるのか、最も大きな原因は「ストレス」です。
ドラクエで宿屋に泊まればMPは全回復するように、通常は睡眠でウィルパワーは回復します。
ところが、ストレスが多くなると宿屋に泊まってもMPが全回復できないため、日中に魔法が使えなくなるわけです。
ちなみに、脳疲労は「うつ病の前兆」とも言われており、本人の自覚がないまま進行することが多いのだそうです。
うつ病にまで発展すると回復まで時間がかかるようになるので早めの対処が必要です。
最近ミスが多い人の対策
ではどうすればMPを全回復できるのでしょうか。
結論から言うと、寝る前の2時間の過ごし方を見直すのが有効です。
なぜなら人間には
- 日中にバリバリ働くための「交感神経」と
- 夜リラックスして回復するための「副交感神経」
の2種類があり、副交感神経への切替えにはクールダウンの時間が必要です。
寝る前2時間は「リラックスのゴールデンタイム」とも言われており、この時間の使い方でストレスはリセットできるワケです。
逆に交感神経優位の状態でいると自然治癒力が発揮されないためMPがちゃんと回復されません。
では寝る前2時間に何をすればいいのか。
と言うよりも何をしない方がいいかを挙げておきましょう。
- テレビ・スマホなど光るものを見る
- 蛍光灯などの明るいところで過ごす
- 激しい運動をする
- 食事・寝酒・喫煙
- カフェイン摂取
どうでしょう、結構やりがちなことが多いですよね。
これらをやめるだけでも回復力は大きく変わるそうです。
と言われそうですが、
- 読書をしたり
- 家族と団らんしたり
- ペットとたわむれたり
意外とやる事はあるはず。
昔からミスが多い人の原因
昔からミスが多い人は、脳内ワーキングメモリーの容量が少ないことが原因と言われています。
スーパーのレジを想像すると分かりやすいと思います。
レジの稼働台数が多ければお客さんが多くても対応できますが、レジが少ないとすぐに行列ができますよね。
ワーキングメモリーが少ないというのは、レジの稼働台数が少ないのと同じです。
これが焦りやパニックとなりミスが多くなります。
昔からミスが多い人の対策
ワーキングメモリー不足に対する対策は大きく2つ。
- ワーキングメモリーを浪費しない
- ワーキングメモリーを増強する
順番に見ていきましょう。
対策①:ワーキングメモリーを浪費しない方法
1) マルチタスクをしない
早く終わらせようと思ってついやってしまうマルチタスクですが、実は余計に時間がかかることが明らかになっています。
なぜなら、人間の脳はシングルタスクなので、そもそもマルチタスクで作業するのは不可能だから。
マルチタスクと言いつつ、すさまじいスピードで脳内のスイッチを切り替えながらふたつのタスクを行っているに過ぎません。
タスクの切替を何度も行うと脳に大きな負荷がかかり処理能力が低下するワケです。
しかも、マルチタスクはストレスホルモンが分泌されるとも言われています。
2) ミスをしにくい時間帯を使う
結論から言うと、集中力を必要とする仕事は午前中にやりましょう。
特に目が覚めてからの2時間が脳のゴールデンタームと言われています。
なぜなら、睡眠によりワーキングメモリ-がリセットされているので起床後は脳が一番サクサク動くのです。
- 起きたらLINE・Twitter
- 起きたらソシャゲ
- 出社したらメールチェック
といった行動してる人は結構いるんじゃないでしょうか。
実はこれらは非常にもったいない脳の使い方だったワケです。
今は
- ブログ本文を書くのは一番脳を使うので起床後
- 日中は本業かテニスの練習
- 夜はkindlePaperWhiteで読書
対策②:ワーキングメモリーを増強する方法
ワーキングメモリーの容量は、筋肉と同じで先天的な個人差はあるものの、習慣化などにより後天的に鍛えることができます。
ワーキングメモリを鍛える9つの方法
- 7時間以上の睡眠
⇒睡眠不足はマリファナ吸引に匹敵する認知機能 - ウォーキングなどの軽い有酸素運動
⇒運動は「最強の脳トレ」 - 自然の中にいる
⇒自然の中を散歩するだけでもストレス発散やリラックス効果がある - 読書をする
⇒読解力が鍛えられるとワーキングメモリも比例して鍛えられる - 暗記をする
⇒「記憶力を使う」という行為でワーキングメモリが鍛えられる - 暗算をする
⇒数字を脳内で「仮置き」するのがいい - ボードゲーム(チェス・囲碁・将棋など)
⇒数手先を読む過程でワーキングメモリが鍛えられる - 料理をする
⇒「段取り」を考える過程がワーキングメモリを鍛える - マインドフルネス
⇒Googleが社内研修で取り入れた注目のストレス対処法
※集中力については、メンタリストDaiGoさんの本も記事にしているのでよかったらどうぞ。
-
DaiGo著『自分を操る超集中力』の要約まとめ【誰でもデキる】
【気づき】『絶対にミスをしない人の脳の習慣』を読んだ感想
気づき①:「集中度」を加味したTODOリスト
仕事を漏れなく進めるためのツールとしてTODOリストが一般的ですが、その指標は「緊急度」と「重要度」で図ることがほとんどだと思います。
本書では「緊急度」「重要度」に加えて「集中度」を加味した『樺沢式TODOリスト』が紹介されています。
ポイントは、集中力を要するタスクは朝などの集中力が高い時間帯に割り振るということ。
このTODOリストの割り振り方はとてもいい使い方だと思いました。
僕自身もブログ記事を作る過程で、
- 本文執筆など・・集中力 要
- 画像編集など・・集中力 不要
という感じで集中力要否に大きな差があります。
「~病」と「~症」は違う
「ミス」という本書のメインテーマとは少しズレますが、「~病」と「~症」の違いをあまり気にせず生きてきたので、本書の説明を読んでナルホドッ!と思いました。
- 「~病」は病気なので、治るまで時間がかかる
- 「~症」は症状のため、病気ではない
身近な例でいくと、
- 風邪は病気ではなく感染症なので数日で治るけど
- うつ病は症状ではなく病気なので治るまで時間がかかる
ということ。
まとめ:脳を知ればミスの根本原因に辿り着く
今回は、ミスが多い人の特徴・原因・対策を精神科医:樺沢紫苑先生の著書『絶対にミスをしない人の脳の習慣』からピックアップしました。
最後に要点をおさらいして終わりにしますね。
最近ミスが多い人
- ストレス起因の脳疲労が濃厚
- 寝る前2時間の過ごし方が重要
- 副交感神経優位なら治癒力は高まる
昔からミスが多い人
- 脳内ワーキングメモリーの容量が不足してる
- マルチタスクは負荷が大きい
- 生活習慣でワーキングメモリは鍛えられる
人間がやる以上、ミスは必ず付きまといます。
大事なのは同じミスを繰り返さない事であり、そのために
- 真の原因究明
- 適切な再発防止策
は必須ですよね。
原因究明において「脳」の構造にまで着目できれば、より有効で効果的な再発防止策へと繋がるはずです。
脳のクセを知ることはミス以外の場面でも役立つ知識だと、読んでいて実感しました。
「ミス」と「脳」の関係をより深く知りたい方は、いちど本書を手に取ってみることをオススメします。
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【聴く読書】Audible(オーディブル)ってどんなサービス?
今回は以上です。