この記事で分かること
- たった1%の「メンバー選び」のコツが分かる
- たった1%の「トラブル対処」のコツが分かる
- たった1%の「人を育てる」コツが分かる
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それでは見ていきましょう。
もくじ
『たった1%のリーダーのコツ』の基本情報【リーダーなんて偉くない】
まずは『たった1%のリーダーのコツ』の基本情報について見ていきます。
書名 :99%の人がしていないたった1%のリーダーのコツ
著者 :河野英太郎
出版月:2013/6/15
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価 :¥980 (税込)
著者である河野英太郎氏のプロフィールはコチラです。
1973年岐阜県生まれ。日本アイ・ビー・エム株式会社グローバル・ビジネス・サービス事業 保険第一サービス事業部担当部長。1997年東京大学文学部卒業。同水泳部主将。大手広告代理店、外資系コンサルティング会社等を経て、2002年より現職。コンサルティングサービス、人事部門、専務補佐、若手育成部門リーダーをはじめ、大企業グループなど複数社の人事制度改革リーダーや、巨大プロジェクトのプロジェクトオフィスリーダーといった豊富な経験を通じて、企業の組織行動変革やコミュニケーション改革、人材育成等を推進。著書に、2013年ビジネス書大賞書店賞受賞、第4回オーディオブックアワード審査員特別賞を受賞した『99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ』がある。
-Amazon著者紹介情報より抜粋
- リーダーはメンバーより仕事ができるべき
- メンバーがなかなか育たない
- メンバーが指示どおり動いてくれない
そんな風に思うことはありませんか?
リーダーに求められる能力は決して特別なものではありません。
むしろ、「コツ」さえ掴めばどんな人でもリーダーになれるというのが著者の主張。
『たった1%のリーダーのコツ』の要約【だれでもリーダーになれる】
それでは、『たった1%のリーダーのコツ』の内容を3つのパートに分けて要約していきます。
- たった1%の「メンバー選び」のコツ
- たった1%の「トラブル対処」のコツ
- たった1%の「人を育てる」コツ
順番に見ていきましょう。
要約①:たった1%の「メンバー選び」のコツ
1) 「自分がトップ」のチームにしない
リーダーの中には、「自分が全てにおいて上でなけれなならない」という責任感を持つ人もいますが、これは逆効果です。
なぜなら、チームで仕事をする意味は、
- 1人では達成できない大きな仕事を実現するため
- 個人で持ってない能力を全体で補うため
であるから。
むしろ自分より優秀な人を集め、プロフェッショナルとして尊重しつつ接した方が上手く回ります。
メンバーに対するスタンスは、「指示・命令」ではなく「期待・依頼」に基づくもので、”教えを乞う”くらいの姿勢でいいのです。
「いかに自分より優秀な人たちに働きやすい環境を提供するか」
これがリーダーの仕事であると、著者は述べています。
2) 多様性を大事にする
あなたのチームメンバーは、
- 日本人
- 男性
- 新卒生え抜き
- フルタイム正社員
のみで固められたチームではありませんか?
だとしたら、それを「弱み」と認識すべきかもしれません。
「ダイバーシティ」という言葉が叫ばれるようになって久しいですが、チームの多様性は「強み」となるからです。
- 異業種からの転職組
- 異なる専門性を持った人
- 文化・宗教観の異なる人
多様な背景を持つメンバーがチームにいることで、個々の能力を最大限に引き出せたり、異なる視点が混ざり合ってチームとしての付加価値が向上します。
3) イエスマンに注意する
- なんだか自分のギャグが受けるようになってきた
- よく相談され、意見を言うと感謝されることが増えた
これは、リーダーの権限に周囲が気を遣いだした要注意サインです。
イエスマンは、表面的に同調してるだけなので、困難にあうとリーダーのもとをあっさり去っていきます。
とはいえ、イエスマンを作り出す要因は100%リーダーにあります。
- 会議で発言するのがいつも同じ人
- ランチや飲み会がいつも同じメンバー
- メンバーからリーダーへの反対意見がない
これらに当てはまるなら、リーダは行動を見直すべきですね。
要約②:たった1%の「トラブル対処」のコツ
1) メンバーのSOSは最優先する
リーダーのところには、日々多くの情報が集まってきます。
その中でも、メンバーからのSOSは最優先で対処しましょう。
なぜなら、SOSは時間がたつと炎上する危険性があるから。
そのとき注意すべきなのが、PCに向かって作業したまま生返事で応じないこと。
当たり前ですが、人は話を聞いてくれる人に話したくなる生き物です。
どんなに忙しくても、いったん手を止め相手の目を見ながら話を聞くリーダーになりましょう。
2) 全権掌握する
リーダーは、メンバーを信じてある程度は権限を委譲しつつ、成長を促すべきです。
ただし、緊急性の高いトラブルにおいては「任せる」べきではなく、すべての権限と情報を自分に集中させ、態勢をととのえる必要があります。
- だれが
- 何を対応して
- いつその結果が出るのか
を常に把握し、推移を見守ります。
中には、リーダーの知識を超える専門的な領域で起こるトラブルもあります。
そんなとき、「専門知識のあるメンバーが解決にあたった方が上手くいく」と判断するなら、その人に全権を掌握させる潔さも必要です。
3) 矢面に立つ
リーダーは、他チームやクライアントとのトラブル交渉においては、必ず矢面に立ち「最終ラインは自分が守る」という姿勢が必要です。
なぜなら、ここぞの場面で矢面に立たないリーダーは「逃げてる」と思われるから。
- 専門性が高すぎて内容に精通していなくても
- 前任者の残した負の遺産だったとしても
それは変わりません。
そのために必要な心構えは2つ
- 絶対に愚痴を言わないこと
- 自分の事として受け止めること
要約③:たった1%の「人を育てる」コツ
1) リーダーはなぜ人を育てるのか
「リーダーは人を育てるのが仕事」とよく言われるのはなぜなのか?
著者はシンプルに「リーダー自身のため」と述べています。理由は2つ。
- チームの存在意義である「目標達成」の必須条件
→成長なくして達成できる目標は低い - リーダー自身がさらに高いレベルの仕事に集中できる
→どんどん仕事を肩代わりしてくれる
ときには、メンバーの方が大きな仕事ができるところまで成長するかもしれません。
そんなときは、ますます上へ上へと羽ばたかせてあげるべきです。
2) 文句と意見を区別する
リーダーのもとには、メンバーからさまざまな相談が持ち込まれますが、シンプルに分類すると「文句」と「意見」に分けられます。
とはいえ、文句と意見は似て非なるもの。
- 文句 → 過去に由来するもので次につながる要素がない
- 意見 → 未来志向で新しく価値を生み出すもの
意見を言ってくれたメンバーには、そのことを感謝しつつ、どうすればかなえられるか、何が必要かを一緒に考えて成長を促します。
一方で文句を言ってきたメンバーには、
- では、どうすればいいですか?
- 一度、対案を考えてみてください。
という感じで少し突き放しつつ、視点を未来に移すためのガイドが必要です。
3) 転職したいと言われたら
いまや転職はキャリアアップのひとつです。
メンバーから「会社を辞めたい」という相談も少なからず受けるでしょう。
そんなとき、基本的には本人の意思を尊重しつつ、次のような視点で相談に乗りましょう。
転職を奨励するケース
「起業」「選挙への立候補」「留学」などの本人の夢の実現のためであれば、どんなに会社に必要な人材であっても止めません。
リーダーは現時点の仕事仲間に過ぎないので、人の夢を邪魔する資格はありません。
また、長いこと成果が出てないメンバーも転職を推奨します。
今の組織に合ってないだけで、環境が変われば活躍できる可能性はあるからです。
転職を引き止めるケース
問題はこのどちらでもないケースです。
よくあるのが「現状に対する一時的な不満」や「短期的な金銭面の誘惑」です。
このようなときは次の3点を確認します。
- もし今の会社と同時に内定をもらったとしてもそっちを選ぶか
- 今の会社になくて、次の会社にあるものは何か
- 家族の積極的な同意はあるか
この3点に明確に回答できない場合は、路頭に迷う可能性が高いため、引き止めるべきです。
『たった1%のリーダーのコツ』の感想
ひとつ一つのコツに目新しさはないものの、それぞれがリーダーに求められる「共通項」として共感できる内容でした。
数あるリーダー啓発本の要点が集約されたような1冊なので、リーダー経験が豊富な方にとっては聞いたことある話ばかりかもしれません。
一方で「最近リーダーになった」と言う方は、本書を読むことで”目指すべきリーダー像”がハッキリするんじゃないでしょうか。
とはいえ、個人的には、”現時点でリーダーでない方”こそ読むべきだと思いました。
理由は3つ。
- 若いうちから「リーダーの視点」を持ちやすくなる
- 将来、自分がリーダーになったときの指針になる
- 自分の上司がリーダとして優秀か見極める目が養われる
2時間もあれば読める内容なので、忙しい若手ビジネスマンも通勤途中などでサクッと読んでみてはいかがでしょうか?
『たった1%のリーダーのコツ』とあわせて読みたいオススメ本3選
①『たった1%の仕事のコツ』(河野英太郎)
「たった1%のリーダーのコツ」と同じ河野さんの著書です。
マジメに仕事してるのになぜか報われない・・。
そんな人はマジメの使い方を見直す必要があるかもしれません。
悪い意味で「マジメ過ぎる」と逆にパフォマンスは下がるのです。
-
『たった1%の仕事のコツ』の要約【マジメの使い方】
②『武器になる哲学』(山口周)
- 役に立たない
- つまらない
というのが「哲学」につきまとう印象かもしれません。
とはいえ、リーダーに求められる能力に哲学の考え方は大いに役立つと僕は思ってます。
本書は、役に立たないと言われる原因も考察しつつ、ビジネスマンが学ぶべき哲学を用途別に分かりやすく解説してくれてます。
-
山口周『武器になる哲学』の要約【哲学ってこうやって使うのか!!】
③『ずるい考え方』(木村尚義)
『ずるい考え方』は常識に捉われない自由な発想をする「ラテラルシンキング」という考え方です。
人と違うことが大きな価値となる現代において、皆と同じ思考のままでは「その他大勢」として埋もれてしまいます。
常識の枠を外れつつ「その手があったか!?」と言わせる思考法があれば、知的生産の現場でアタマひとつ抜け出せるかもしれませんね。
-
『ずるい考え方』の要約・感想【一生使えるラテラルシンキング】
まとめ:デキるリーダーの教科書
まとめます。
- 多様性を意識しつつ個々の専門性を尊重する
- トラブル時はリーダーが全権掌握し矢面に立つ
- 意見と文句は区別しつつ未来視点を持つ人に育てる
リーダーというのは、組織で仕事をする上での「役割」に過ぎません。
- 特別、偉いわけでも
- 価値が高いわけもない
ということ。
すべての領域でメンバーより優れた能力を持つ必要はないのです。
この記事で紹介できたコツはほんの一部です。本書では全部で8つのカテゴリでコツがまとめられています。
- メンバー選びのコツ
- 仕事の依頼のコツ
- メンバー評価のコツ
- トラブル対処のコツ
- チームを前進させるコツ
- モチベーションを高めるコツ
- 人を育てるコツ
- 自分を整えるコツ
「理想のリーダー」になるコツを知りたい方は、いちど本書を手にとってみることをオススメします。
図解版もあるのでよかったらどうぞ。
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今回は以上です。