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『成長マインドセット』の要約【アイスバーグで心のブレーキを外そう】

『成長マインドセット』の要約【アイスバーグで心のブレーキを外そう】

 

『成長マインドセット』の要約が知りたい。
心のブレーキを外したい。
そんな疑問に答える記事です。

 

この記事で分かること

  1. 成長とは何か?が分かる
  2. 成長を阻害する「悩み」の減らし方が分かる
  3. 成長を促進する2つのアクセルが分かる

 

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それではいってみましょう。

 

 

『成長マインドセット』の基本情報【そもそも成長とは?】

まずは『成長マインドセット』の基本情報について見ていきます。

書名 :成長マインドセット
著者 :吉田 行宏
出版月:2018/4/13
出版社:クロスメディア・パブリッシング
定価 :¥1,518 (税込)

 

著者である吉田行宏さんのプロフィールはコチラです。

株式会社アイランドクレア代表取締役。株式会社LIFE PEPPER代表取締役。株式会社POL取締役。元株式会社ガリバーインターナショナル(現株式会社IDOM)専務取締役。創業4年でガリバーを全国展開させ同社を株式公開に導く。ガリバー退任後は、若手経営者の育成支援と、共同での新規事業創造のため、株式会社アイランドクレアを設立。25社以上の企業の役員、戦略顧問、出資支援を行っている。

-Amazon著者情報より抜粋-

 

  • なかなか営業成績が上がらない
  • 部下の数字が伸びない
  • 上からのプレッシャーもある

そんな悩みを抱える主人公が、ふらっと入ったカフェのマスターから”成長するためのマインドセット”を教わるお話です。

 

 

『成長マインドセット』の要約【アイスバーグを大きく】

 

それでは、『成長マインドセット』の内容を3つのパートに分けて要約していきます。

  1. 成長とは何か?
  2. 成長を阻害する「悩み」を減らす
  3. 成長を促進する2つのアクセル

順番に見ていきましょう。

 

要約①:成長とは何か?

1) 氷山の一角

仕事の「結果」や「成果」などは成長を実感しやすい部分ではないでしょうか?

私たちは「成長」というものを、仕事の”結果”や”成果”などの「目に見える部分」だけで判断しがちですが、それは氷山の一角に過ぎないとマスターは言います。

つまり、目に見えてる部分(結果・成果)はほんの少しで、本質はその裏に隠れているということ。

「成長マインドセット」第1章より引用

 

この図を「アイスバーグ(氷山)モデル」と呼びます。

成長できる人は、成果を出すための努力の積み重ねがあるわけですね。

 

2) 成果を生み出す要因

アイスバーグの「成果を生み出す要因」は3層構造になっています。

  • 第1階層・・意識・想い・人生哲学
  • 第2階層・・振る舞い・習慣・行動
  • 第3階層・・能力・スキル

 

大事なのは、階層の順番です。

例えば、禁煙の「方法(スキル)」をどんなに学んでも、禁煙したい「想い」が足りないと長続きしませんよね。

  • 「意識」が変わって
  • 「行動」を続ければ
  • 「能力」が上がり
  • 「結果」が出る
この流れが基本なのです。

「成長マインドセット」第1章より引用

 

3) 大きさとバランス

成長するということは、このアイスバーグが大きくなることです。

とはいえ、情報が簡単に手に入る現代は「たった1日で〇〇が変わる方法」みたいな本が人気になったりで、多くの人がすぐに結果を求めがち

それは小手先だけのスキルを身に付けてるだけに過ぎません。

  • スキル偏重系の人もいれば
  • 気合い根性系の人もいます

3つの層のバランスを保ちつつ、アイスバーグが大きくなるのが健全な「成長」なのです

 

要約②:成長を阻害する「悩み」を減らす

成長するには、アクセルを踏んで前に進む必要がありますが、多くの人は「悩み」というブレーキも一緒に踏んでしまっているとマスターは言います。

  • 給料が上がらない・・
  • 正しく評価されてない・・
  • 他社の方がいいかも・・

などなど、悩みの本質を理解するためにも、悩みを減らす5つの方法を紹介します。

 

方法1) ブレーキの存在を知る

そもそもほとんどの人が、自分がブレーキを踏んでいることを認識していません。

  • 解決できるか
  • どう解決するか

などを考える前に、「自分には悩みがあってブレーキを踏んでいる」と認識するのが第一歩です。

 

ブレーキ踏まないとカーブ曲がれないじゃん!という声が聞こえてきそうですが、大事なのは「踏む必要がないときに踏んでいる」ということ。

 

方法2) ブレーキを踏まない覚悟

ブレーキの存在を認識したら、ブレーキを踏まない覚悟を決めることが大事です。

とはいえ、一生そのことを悩まない覚悟をするのはなかなかハードル高いですよね。

一生の覚悟ではなく、「まずは2年」という期間限定で踏まないでみましょう。

 

「2年間はその道をなるべくブレーキを踏まずに進む覚悟をする」

 

そういう提案です。

 

方法3) 当事者意識100%

3つ目は、「他責」ではなく「自責」で考えるということ。

  • 何か問題が起こったときに「自分は悪くないのに」とか
  • 行動を選択するときに「損か得か」とか

を考えてると、結構モヤモヤしませんか?

 

他人の考えや行動を変えるのはほぼ不可能なので、それを考えて悩んでも改善することはまずありません。

それよりは、「自分にできることは何か」を考えつつ、小さいことでも”やる”と決めて行動する思考と習慣を身につけると悩みづらくなるわけです。

しかも、その方が自分の成長にもプラスなので心の健康にも繋がってきます。

 

方法4) 結果は選択できないが、行動は選択できる

何か意思決定するときに、最も良いものを選択するのは大切ですが、選択したあとは完全に自分の元から離れて「結果は選択できないもの」と考えましょう。

なぜなら、「結果」と「行動」を切り離して考えられると迷いや悩みが減少するから。

 

多くの人は、早く結果を欲しがる傾向があります。

  • 売り上げを伸ばしたい
  • 営業目標を達成したい
  • 昇進・昇格したい

それは「結果」に集中し過ぎて、本質を見誤ってるかもしれません。

本当に集中すべきは、最善の結果を出すための「行動」なのです。

 

方法5) 関心の輪と影響の輪

「関心の輪」と「影響の輪」は、スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』に書かれている考え方です。

「成長マインドセット」第2章より引用

  • 関心の輪・・自分では改善の余地のない悩み
  • 影響の輪・・自分の行動次第で改善の余地がある悩み

 

例えば、所得税率の高さに悩む2人がいた場合、

  • いちサラリーマンのAさんにとっては「関心の輪」で
  • 国会議員のBさんにとっては「影響の輪」

と言えます。

つまり、「関心の輪」で悩むのは”単なる悩み損”ということ。

行動して改善の余地のある「影響の輪」にフォーカスして、「関心の輪」の範囲はスルーした方が人生楽になると思いませんか?

そして、自分の「影響の輪」を広げることも、アイスバーグの成長に他なりません。

 

要約③:成長を促進する2つのアクセル

1) 自分の軸を持つ

アイスバーグを大きくしつつ、より自分を成長させるためのアクセルとして、「自分の軸」を持つことはとても大事です。

  • 自分人生の哲学
  • ミッション
  • ビジョン
  • バリュー

といった要素が「自分の軸」です。

 

会社には「経営理念」があり、それを実現するためにマイルストーンや目標を設定しますが、それは個人においても同じこと。

自分の人生に強い理念や軸があれば迷いが減り、正しいアクセルが踏めるものです

 

とはいえ、サラリーマンは会社の理念と自分の理念とのギャップに悩むこともあるかもしれません。そんな時は、

  • もしかしたら完全に真逆なわけではなく
  • 並走や補完できるものもあるかもしれない

そう考えると、個人の成長とのシナジーも効いてくるかもしれませんね。

 

2) 動機と目的

成長へのモチベーションは、

  • 「自分」か「他者」か
  • 目に「見える」か「見えない」か

この2軸のマトリクスで5つの型に分類できます。

「成長マインドセット」第5章より引用

 

この4つのゾーンの動機の大きさがアイスバーグ成長のアクセルとなるわけです。

成長とは、4つのベクトルの先にいる相手に対しての価値提供・貢献とも言えます。

また、自分の動機の源泉や、モチベーションの傾向・強さに関して考えることも成長のアクセルとなり得るのです。

 

 

『成長マインドセット』の感想

  • 自分自身が成長したい方にも
  • 部下の成長サポートをしたい方にも

オススメしたい1冊です。

「本書を読めばたちまち〇〇」といった即効性のあるノウハウ本ではなく、成長の土台とも言える「マインドセット」が学べます。

そのため、誰しもに当てはまる普遍的な考え方だと思いました。

そして、それはまさにアイスバーグの一番底に必要な部分。

 

内容も、以下のような工夫があってとても分かりやすいので、普段あまり本を読まない方もすんなり入れますよ。

  • 小説形式でストーリーとして入りやすい
  • 図解が豊富で要点を理解しやすい
  • 例え話がリアルで分かりやすい

 

 

『成長マインドセット』とあわせて読みたいオススメ本3選

 

①『武器になる哲学』(山口周)

アイスバーグの一番下には「人生哲学」と書いてありました。

  • 役に立たない
  • つまらない

というのが「哲学」につきまとう印象かもしれません。

とはいえ、現代を賢く生きるうえで哲学の考え方は大いに役立つと僕は思ってます。

本書は、役に立たないと言われる原因も考察しつつ、ビジネスマンが学ぶべき哲学を用途別に分かりやすく解説してくれてます。

著者は慶應義塾大学文学部哲学科卒業。

 

あわせて読みたい
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②『神メンタル』(星渉)

成長のブレーキもアクセルも、突き詰めると「メンタル」に行き着きますよね。

現実を変えるためのひとつの真理として「思い通りに生きる公式(現実=目的地×手段×メンタル)」を定義しています。

  • いま自分がいる現実も
  • これから手にする未来も

全てこの公式で説明できると著者の星さんは言います。

現実を変えるために、「脳」を味方につけるヒントが得られる1冊です。

 

あわせて読みたい
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③『トップ5%社員の習慣』(越川慎司)

アイスバーグの2段目は「行動・習慣」でした。

効率よく成果を出す人には共通点があると言われてます。

18,000人のビジネスパーソンに対して、

  • 定点カメラ
  • ICレコーダー
  • 対面ヒアリング

などを通じて、トップ5%社員の思考や行動をAI分析した”働き方の結論”です

 

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まとめ:成長を考えることを自分の人生と向き合うこと

 

まとめます。

  • 意識→行動→能力→結果とつながるのが健全な成長
  • 「悩み」というブレーキを踏んでることを認識しよう
  • 成長を促進するアクセルは「自分の軸」と「動機・目的」

 

忙しい日常では、あらためて「成長」について考える機会は少ないかもしれません。

とはいえ、人は誰でも自分の人生を豊かで幸せにしたいと願っているはず。

著者は「成長を考えることは自分の人生と向き合うこと」だと述べています。

 

本当の意味での成長というのは、

  • テクニカルな方法論を習得するだけではなく
  • そのための「原理原則」や「本質」を理解する必要がある

そう気付かせてくれる1冊です。

 

成長の土台を固めたい方は、いちど本書を手にとってみることをオススメします

 

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今回は以上です。

 

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