この記事で分かること
- 『モチベーション革命』の要約・感想が分かる
- 世代によるモチベーションの違いが分かる
- 「筋肉」「頭脳」に続く人間の新たな資本が分かる
- 変化の時代に必要なチームづくりが分かる
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もくじ
『モチベーション革命』の基本情報【稼ぐために働きたくない】
まずは『モチベーション革命』の基本情報について見ていきます。
書名 :モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書
著者 :尾原和啓
出版月:2017/9/27
出版社:幻冬舎
定価 :¥1,650 (税込)
著者である尾原和啓さんのプロフィールはコチラです。
IT批評家・藤原投資顧問シニアアドバイザー。1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用人工知能論講座修了。阪神・淡路大震災時の避難所ボランティアの経験から、仕組みやプラットフォームに強い興味を抱く。マッキンゼー・アンド・カンパニー、リクルート、Google、楽天などを経て現職。インドネシア・バリ島在住。
-Amazon著者紹介情報より抜粋-
- お金のために長時間残業も厭わない
- 出世のために行きたくない飲み会も行く
- モテるために高級車や時計にお金をかける
やる気がないわけじゃないけど、そんな上司のようなモチベーションはない。
社会やテクノロジーが進化しても人間の身体はほとんど変わりませんが、人間を動かす「モチベーションの形」は革命的に変わってきてると著者は言います。
この、目に見えない「モチベーションの変化」を言語化したのが本書『モチベーション革命』というわけです。
『モチベーション革命』の要約【偏愛が最強】
それでは、『モチベーション革命』の内容を3つのパートに分けて要約していきます。
- モチベーションは2つの世代で正反対
- 「偏愛」がこれからの資本
- 理想のチームは「ゴレンジャー」?
順番に見ていきましょう。
要約①:モチベーションは2つの世代で正反対
1) 「乾いてる世代」と「乾けない世代」
「なんのために頑張るか」というモチベーションは、ある世代を境に大きく変わっていると著者は言います。
- 40代以上の「乾いてる世代」と
- 30代以下の「乾けない世代」です。
「乾いてる世代」は、乾いた自分を潤すべく社会にないものを生み出してきた世代です。
自分の成長→会社の成長→社会の成長とつながっているのが実感できたため、世の中の空白を埋めるように仕事してきました。
一方、「乾けない世代」に世の中の空白を埋めるような考えがありません。
幼少期からすでに何もかも揃っていた世代には、「ないものを得るために我慢する」という上の世代の心理は理解できないのです。
2) 幸せの5つの軸
アメリカの心理学者マーティン・セリグマンは「人の幸せは5種類に分けられる」と提唱しています。
- 快楽
- 達成
- 良好な人間関係
- 意味合い
- 没頭
「乾いてる世代」と「乾けない世代」のモチベーションの違いは、この「幸せの5つの軸」で区別すると分かりやすくなります。
「乾いてる世代」のモチベーションは「快楽」と「達成」です。
- 美女と一夜を過ごすために(快楽)
- お金を稼いだり(達成)
- 出世を目指す(達成)
「快楽」を満たすための手段として「達成」する、というのがひとつのモチベーションとなっていました。
一方で、「乾けない世代」が重視するのは「良好な人間関係」「意味合い」「没頭」です。
- 仕事の時間よりも、個人や友人の時間(良好な人間関係)
- 言われた作業よりも、意味を見出せる作業(意味合い)
- いくら稼げるかよりも、夢中になれるか(没頭)
ということに喜びを感じるのです。
乾けない世代で、いまモチベーションを見失ってるのであれば、上記の要素が不足してるのかもしれません。
要約②:「偏愛」がこれからの資本
1) 人工知能にはできない「非効率」
人工知能の進歩により、合理的で効率的な仕事を進めるうえで人間はAIにはかないません。
とはいえ、人工知能にも代替できないのが「誰になんと言われても自分はこれが好きだ」という”偏愛”です。
世界を変えるようなイノベーションが生まれるのは、たった一人の「偏愛」からだったりします。
これからは、”非効率かもしれないけどどうしてもやりたい”という偏愛を大事に育てつつ、ビジネスに変えていけるかが資本になるということ。
人間の資本は、
- 肉体労働時代の「筋肉」から
- 知識労働時代の「頭脳」に代わり
- 人工知能時代の「偏愛」へと
変化していると著者は言います。
そして、偏愛を突き詰めるのは「乾けない世代」の得意分野なのです。
2) 4つの革命
現代は、時代の混乱を呼ぶ「4つの革命」が起きていると言われてます。
4つの革命
- グローバル革命
→急成長している国の若者達がライバルとして追いかけてくる - インターネット革命
→コミュニケーションの時間と距離がゼロになった - 人工知能革命
→国同士で戦ってるうちにロボットが仕事をさらっていく - 実世界思考革命
→「紙の本」という実体もデジタルで表現できるようになる
このような革命が微妙な時差で少しずつ起きてくるので、未来がどうなるかは分かりませんが、
- 一見非効率な「偏愛」を突き詰めて
- それに共感する人がお金を払ってくれて
- 4つの革命でその結びつきはより強化される
ということは間違いなさそうです。
要約③:理想のチームは「ゴレンジャー」?
1) 変化の時代は「瞬発力」がカギ
ではそんな「偏愛」を追求した個人をどう組み合わせればチームとして大きな結果が残せるのでしょうか?
そのためには、従来の「画一的な人間を揃え一直線に走らせるマネジメント」とは正反対の考え方が必要になると著者は言います。
これまでは「いざ関ヶ原!」と言わんばかりに、総大将の練った作戦に部下が従うトップダウンが主流でした。
ところが変化の時代にすべて上司の判断を仰いでいたら決断が遅れ取り残されるのは確実です。
そんな時代には、最前線にいる人の「気づき」をすぐにアイデア化して実現させる臨機応変さが求められます。
リーダーに許可をもらってから動くのではなく、気づいた人がすぐに動ける体制が重要です。
- メンバー全員がフラットにつながりつつ
- チャンスがあればサクッとプロジェクトチームを作る
そんな瞬発力と風通しの良さが重要になってきます。
2) メンバーの凹凸を活かすチームづくり
チームを編成するときは、ゴレンジャーのようにそれぞれ異なる得意分野を持ったメンバーが理想です。
- メンバー同士の凹凸を噛み合わせつつ
- それぞれの得意を活かす
これが最適解と言えそうです。
そのためにも、まずは自分たちの凹凸を把握しておくことが重要です。
本書では、自分の凹凸を把握する方法を3つ紹介しています。
- ストレングス・ファインダー
→診断テストで分かる自分の「強み」ベスト5 - 偏愛マップ
→自分の「好き」を書き出しつつ掘り下げる - 自分のトリセツ
→「弱み」もさらけ出すのがポイント
強いチームになる鍵は、それぞれの強みや好きなことを理解しつつ違いを認めさせることなのです。
3) 相手を信頼して任せる
違いを認め合うことと同じくらい重要なのが「相手を信頼して任せる」こと。
なぜなら、信頼が足りないとその都度立ち止まることになり、動きが鈍くなるから。
サッカーの試合中に「オレはあっちにボールを運ぶから、お前はあっちに走れ」なんて確認していたら、すぐボール取られますよね。
- 「いま」しかできないことを
- 相手が確実に完遂できると
- 信じて任せられる
『モチベーション革命』の感想
感想①:「乾いてる世代」の方が読むべき?
「乾けない世代」がターゲット読者になっていますが、むしろ「乾いてる世代」が読むべき本だと思いました。
おそらく乾けない世代は本書の内容を言語化できてないだけで、頭の中にはすでにあるはず。
読んだところで「何を当たり前のこと言ってるんだ?」と思える点も多そうです。
一方で、「乾けない世代」が宇宙人に見えるような「乾いてる世代」にとっては、新たな気づきが多いはずです。
今後の組織づくりやマネジメントで「乾けない世代」を扱いやすくなるんじゃないでしょうか。
感想②:「モチベーション」というか「価値観」が違う
『モチベーション革命』という”内容が想像しづらいタイトル”ではありますが、
- これを読んだらモチベーションが上がるという本ではなく
- ”いまどきの若者”のモチベーションの原動力は何なのか
ということを言語化している本です。
個人的には「モチベーション」というよりも、乾いてる世代と乾けない世代の「価値観」の違いを分かりやすく表現してくれたと思いました。
『モチベーション革命』とあわせて読みたいオススメ本3選
①『「やりたいこと」の見つけ方』(八木 仁平)
「偏愛や没頭できるものがない」という方にオススメしたい1冊。
本当にやりたいことは『好きなこと×得意なこと×大事なこと』という自己理解メソッドで見つけることができる、というお話です。
「やりたいこと」が見つかると、成長の無限ループに入れると著者は述べています。
-
『「やりたいこと」の見つけ方』の要約まとめ【自己理解のライザップ】
②『神メンタル』(星渉)
現実(未来)= 目的地 × 手段 × メンタル
これが「思い通りに生きる公式」であると著者は言います。
モチベーションが上がらないこともあるかもですが、努力は歯を食いしばってするものじゃありません。
-
星渉『神メンタル』の要約・感想まとめ【脳のチカラを利用しよう】
③『習慣が10割』(吉井雅之)
個人的に、やる気やモチベーションに頼るのはあまり好きではありません。
結果をモチベーションに左右されないためには「習慣化」が一番です。
- 習慣を味方につければ、自分の人生を歩むことができる
- 習慣は、資格や教養をはるかに超える強力な武器になる
著者の吉井さんはそう主張しています。
-
『習慣が10割』の要約まとめ【「継続」で人生を変える最強スキル】
まとめ:「みんなと同じ」の価値観はさっさと捨てよう
まとめます。
- 乾けない世代が重視するのは「人間関係」「意味合い」「没頭」
- AIにはない「偏愛」を突き詰めることが武器になる
- 凹凸を認めつつ、信じて任せる組織づくりが重要
本書を行動に移すには、従来の価値観を大きく変える必要があります。
なぜなら、日本人は「みんなと同じ」を良しする価値観の中で育ってきているから。
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【聴く読書】Audible(オーディブル)ってどんなサービス?
今回は以上です。