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渋沢栄一『現代語訳:論語と算盤』第10章「成敗と運命」の要約まとめ

渋沢栄一『現代語訳:論語と算盤』第10章「成敗と運命」の要約まとめ

 

日本実業界の父・渋沢栄一の著書『論語と算盤』の要約を、各章ごとにシリーズでお送りしております。

 

ついに最終回、第10章「成敗と運命」です。

 

各章に順序性はないためどこから読んでも大丈夫ですが、前章をまだ読んでない方は上のリンクから各記事へジャンプできるのでよかったらどうぞ。

 

 

【論語と算盤】第10章「成敗と運命」の要約

 

第10章のメニューは以下の通りです。

  1. 良心と思いやりだけだ
  2. 自分ができることをすべてしたうえで、運命を待て
  3. 順逆、二つの境地はどこから来るのか
  4. 細心にして大胆であれ
  5. 成功と失敗は、自分の体に残ったカス

 

では順番に見ていきましょう。

 

①良心と思いやりだけだ

仕事とは、地道に努力していれば精通していきますが、気を緩めると荒れてしまうものです。

大きな楽しみと喜びを持って事業に携わっていれば、努力を苦痛に感じることもないでしょう。

逆に、イヤイヤ仕事をしている場合は必ず退屈を感じるようになり、最後には職を放り出すことになるでしょう。

どちらがいいかは言うまでもありません。

 

また、仕事内容の充実も図っていかなければいけませんが、内容ばかりに力を注いで形式を疎かにするのもよくありません。

内面と外面のバランスが大切です。

 

人の常に抱くべき「人道」は、良心と思いやりの気持ちが基盤です

仕事は誠実かつ一所懸命取り組みつつ、そこには深い愛情が必要です。

 

②自分ができることをすべてしたうえで、運命を待て

一部の宗教家は、「天」というものは一種の生命体であり祈りなどに左右されて運命を操るように考えていますが、渋沢栄一はそれを否定します。

「これは天から下された運命だ」といった認識は、人間が自分勝手に解釈するもので天とは無関係です。

 

運命に対しては、

  • 「恭」・・礼儀正しくする
  • 「敬」・・うやまう
  • 「信」・・信頼する

という三つの態度で挑むべきです。

「人事を尽くして天命を待つ」とはまさにこの事。

  • 天が運命を操るとは考えず、
  • かといってすべてが偶然とも考えず
  • すべてを天から下された運命と考えて
  • 恭敬信の気持ちをもって臨む

こう考えるのがもっとも穏当ではないでしょうか。

 

③順逆、二つの境地はどこから来るのか

人が置かれた状況を見て、「順境の人」や「逆境の人」という風にあたかもそれが”定め”であったかのように見てしまうことがあります。

ですが実際は順境も逆境もなく、その人が自分の力で作り出した境遇と言えます。

 

赤ん坊のころの能力はみな同じようなものですが、大人になるにつれて賢者となる者もいれば愚者もいるワケです。

その差は順境や逆境などと”定められたもの”ではなく”努力したかどうか”です

 

ということで、逆境などない!と言い切りたいところですが、例外もあります。

それは、勤勉で努力家で知識や能力も問題なく人から仰がれるような人物でも、社会の事情などにより行き詰ってしまうようなケースです。

そういった人物にだけ、本当の意味での「逆境」という言葉を使いたいものです。

 

④細心にして大胆であれ

社会の進歩で秩序が整ってくるのはいいことですが、それと共に新しいことが始めにくくなり考えが保守的になりがちです。

もちろん軽はずみな行動は慎むべきですが、あまりリスクばかり気にしていても決断ができなくなり進歩や発展を邪魔することになります。

この時代、日本はまだまだ後進国です。

欧米列強と肩を並べるためには、全力で新しいことに取り組む勇ましい心が必要です

 

そのために必要なのが2つ

ひとつは、皆が本当の意味での「自立した人」にならなければいけません

人に頼ることも大事ですが、頼ってばかりでは新しいことに取り組むために欠かせない「自信」が生まれません。

時には自分にムチを打って弱気になるのを防ぐことも必要です。

 

ふたつめは、あまり細かいことに目くじらを立て過ぎないことです

細かいことにこだわりすぎると規則ばかりが増え、決まりに縛られたり決まりを守りさえすればよいと考えるようになります。

もちろん細心で周到な努力も必要ですが、一方で大胆な気力も発揮できないとせっかくのチェレンジ精神もくじけてしまいます。

 

細心さと大胆さの両面を兼ね備え、ハツラツとした活動を行うことで初めて大事業を成し遂げられるのです

 

⑤成功と失敗は、自分の体に残ったカス

人を見るときに、成功したとか失敗したとかを基準にするのは間違っています。

なぜなら、成功や失敗といった”結果”は本質ではないからです。

 

人生の道すじは様々で短期的には善人が悪人に負けたように見えることもありますが、長い目で見れば善悪の差は現れてきます。

短期的な結果にとらわれず、人としてなすべきことを心がけ誠実に努力し自分の運命を切り開くのがいいでしょう

そうすれば、公平無私なお天道さまは必ずその人に幸運を授け、成功や失敗などとはレベルの違う価値のある生涯を送れるはずです。

 

成功などは努力の結果として生まれるカスにすぎない以上、気にする必要など全くありません。

 

 

【論語と算盤】第10章「成敗と運命」まとめ

【論語と算盤】まとめ

 

最後に、第10章「成敗と運命」の要点をざっくり振り返ります。

  • どんな仕事も良心と思いやりの心を
  • 天命を待つ前にちゃんと人事を尽くそう
  • 境遇は”定め”ではなく”努力”で決まる
  • 欧米列強に並ぶには細心で大胆であれ
  • 結果よりも大事なのは誠実に努力すること

 

最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

渋沢イズムをより深く知りたい方は本書をいちど手に取ってみることをオススメします。

 

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今回は以上です。

 

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